2006年11月23日 朝日新聞より転載
「利根川整備会議、反対派は入らず 国交省が委員65人」
国土交通省は22日、利根川水系の河川整備計画づくりに向けて新たに設ける諮問機関「有識者会議」の委員65人を発表した。全員が国交省による人選で、上流での八ツ場ダム(群馬県)建設に反対する市民団体が求めていた公募方式は採用しなかった。ダム反対派は「川づくりへの住民参画を後退させる決定だ」と批判しているが、国交省は「公聴会など住民意見を反映させる機会は十分に設ける」としている。
65人の委員は、河川工学や生物学、郷土史を専門とする大学などの研究者と地元新聞社の論説委員らで占められ、ダム建設に批判的な住民団体からは選ばれなかった。利根川・江戸川▽渡良瀬川▽鬼怒川・小貝川▽霞ケ浦▽中川・綾瀬川の5ブロックに分けて期限を定めず論議し、議事は公開する方針。