2008年12月20日 毎日新聞群馬版より転載
「八ツ場ダム:早期推進の意見書可決 “国のいいなり”無責任、見直し派反発」
県議会本会議では、八ッ場ダム(長野原町)の早期完成を求める意見書を国に提出することが自民、公明などの賛成多数で可決された。ただ、意見書の「国内には無責任なダム不要論がある」「すべての関係者が早期完成を望んでいる」といった文言に、ダム計画の見直しを求めているリベラル群馬などが強く反発する姿勢を示した。
関口茂樹氏(リベラル群馬)は反対討論で「意見書は、ダム論議を無責任な不要論と断じているが果たしてそうか。国に言われるままに従う姿勢こそ無責任だ」と批判。石川貴夫氏(民主党改革クラブ)と早川昌枝氏(のぞみ)も同様の意見を述べた。
これに対し、久保田順一郎氏(自民)は「ここにきて生活再建事業が目に見える形となってきた。ダム中止の声をあげる民主党幹部や住民団体などは水没住民の感情をさかなでするものだ」と意見書の正当性を主張。採決では自民、公明、ポラリスの会が賛成した。【伊澤拓也】