2009年3月13日 朝日新聞群馬版より転載
「八ッ場ダムで質問状 市民団体 千葉知事選候補者に」
12日に告示された千葉県知事選(29日投開票)で、市民団体「八ッ場ダムをストップさせる千葉の会」が、候補者5人に八ッ場ダム(長野原町)についての公開質問状を出し、4人の答えを公開した。千葉県は、ダム建設事業は関連事業の費用を負担しており、各候補者の八ッ場ダムに対する姿勢が注目される。
八ッ場ダムの必要性を明確に「ない」としたのは、共産党推薦の八田英之氏(64)と、堂本暁子知事の後継者とされ、民主、社民両党などが推薦する吉田平氏(49)。2人とも、国に対してダム計画の見直しを求めるとともに、千葉県として計画からの撤退を検討すると回答した。一方、撤退した場合の地元住民の生活再建支援は「必要」とした。
白石真澄氏(50)は「治水、利水の観点から事業の必要性は理解できる」とした上で、「やみくもに事業を進めるだけでなく、時代のニーズや進め方を検証した上で、事業費の削減など必要な見直しについても考える必要がある」と留保をつけた。森田健作氏(59)は「関係都県と協議、検討した上で対応を考えるべきだ」とした。西尾憲一氏(58)は回答しなかった。
現職の堂本知事は、八ッ場ダム建設を推進する立場だった。千葉県は八ッ場ダムについて事業費だけで約401億円を負担している。