2009年10月2日
ジャーナリストのまさのあつこさんがさる9月15日、国交省記者クラブで配布した会見資料を転載させていただきます。
「自民党政治」が進めた公共事業(八ツ場ダム)に関する現状
ー 政権交代で国民が転換を望む構図 ー
1.新規事業はおろか、2020年度以後は、既存施設の維持管理・更新ができない
国土交通省所管の社会資本(道路、港湾、空港、公共賃貸住宅、下水道、都市公園、治水、海岸)を対象に、2030年度まで推計した維持管理・更新費。
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出典:平成17年度「国土交通白書」(2005年度以降、2030年までの投資可能総額を前年比で国3%削減、地方5%削減したケース)
2.八ツ場ダム関連自治体の人口減少はすでに始まっている
1952年に吉田茂内閣の元で着手、1964年に東京オリンピック渇水に備えて予備調査再開。2001年に工期延長、2004年に事業費倍増、2008年に工期延長。2015年度完成予定、事業費4600億円も延期増大の可能性が高いが、2015年度には不要な施設に。問題は上記1で見るようにその先。
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表:国立社会保障・人口問題研究所『日本の都道府県別将来推計人口』(平成19年5月推計)から作成
3.八ツ場ダムは自治体財政をさらに圧迫する
少子高齢化社会で、自治体はより少ない人口、少ない税収で、借金返済、社会保障費の増大に対応する。分権は叫ばれるが、分権されてもすでに自治体の財政に自由度・柔軟性はない。
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出典:平成17年度都道府県決算状況調と各都県からの聴取により作成。【財政力指数:必要な財源をどれぐらい自力で調達できるか 経常収支比率:人件費や公債償還費など使い道の決まっている経費の割合】(「未来世代にとって八ツ場ダムは必要か」まさのあつこ世界2008年4月号からの再掲)
4.潤ってきたのはダム予定地ではなく、八ツ場ダム関連事業受注体と国交省天下りだった
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長妻昭衆議院議員/大河原雅子参議院議員入手データ等より作成
(「未来世代にとって八ツ場ダムは必要か」まさのあつこ世界2008年4月号からの再掲)
5.八ツ場ダム推進を審議会で決定したのも天下り委員
河川法に基づき八ツ場ダム事業を含む利根川水系河川整備基本方針を決定した「社会資本整備審議会・河川分科会・河川整備基本方針検討小委員会」(2005年12月19日)に出席した「天下り」委員および知事代理の地方官僚
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2009年9月15日国交省記者クラブ会見資料
まさのあつこ ジャーナリスト