八ッ場ダム本体工事再開の是非が焦点となっている中、八ッ場ダムの見直しを訴える三団体より、民主党の国会議員へ以下の申し入れを行いました。
2011年11月28日
議員各位
「八ッ場ダム本体工事中止」と「生活再建支援」
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12月1日院内集会へのご参加のお願い
首都圏では水あまり現象が年々顕著になっており、人口減少時代を迎えようとしている今日、八ッ場ダムは利水上、明らかに時代遅れの事業です。また、利水とともに八ッ場ダムの主目的である治水においても、利根川における治水効果が極めて小さく、ダムの必要性を訴えるデータには科学的根拠がないことが明らかになっています。
一方、ダム予定地は地質がもろく、多くの専門家が地すべり誘発などの危険性について警鐘を鳴らしています。また、水没予定地住民の移転代替地は、前例のない30メートル以上の高盛土による人工造成地で、湛水により安全性が脅かされる可能性が高いと指摘されています。
このように問題が山積した八ッ場ダムにゴーサインが出されれば、必ず将来に禍根を残すことになります。民主党政権は速やかにダム事業を中止し、60年間ダム計画の重圧に苦悩してきた地元住民の生活再建にこそ政治の光を当てるべきです。
11月18日に発足した「ダム検証のあり方を問う科学者の会」(代表:今本博健京都大学名誉教授、川村晃生慶応大学教授)では、八ッ場ダムを建設すべきとする国交省関東地方整備局の検証に科学性、客観性がないとして、国土交通省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」に公開討論会を申し入れました。
しかしながら、有識者会議が公開討論を拒否したため、本日、「科学者の会」はこれを厳しく批判する声明文を記者発表し、12月1日に院内集会を開催します。「科学者の会」(呼びかけ人11名)の活動に賛同する科学者・研究者は122名に達しています。
別紙の「科学者の会」主催の院内集会にご参加くださるとともに、「八ッ場ダム本体工事中止」と「生活再建支援」の実現に向けてご尽力くださることを改めて要請いたします。
八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会
八ッ場あしたの会
八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会
連絡先 群馬県議会議員:角倉邦良(八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会会長)