4月29日に東京で利根川流域市民委員会の再結成集会が開かれました。
関連記事を転載します。
◆2012年4月30日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000001204300003
ー八ツ場問い直す 市民団体再結集ー
八ツ場ダムの建設など利根川水系で進む開発を問い直そうと、各地の市民団体が集った「利根川流域市民委員会」の再結成集会が29日、都内で開かれた。
集会では、八ツ場ダム建設再開の条件の一つの「利根川水系河川整備計画」に住民の意見を反映させ、策定委員を選び直すことなどを前田武志国土交通相らに要望することを確認。
元国交省近畿地方整備局河川部長の宮本博司氏が基調講演し、「治水にはダム建設より、脆弱(ぜい・じゃく)な堤防を強化すべきだ」などと語った。
「八ツ場あしたの会」の渡辺洋子さんは「八ツ場ダム湖予定地周辺は地層が脆弱。水をためると地滑りが誘発される危険性が高い」とし、安全対策で4600億円の事業費がさらに膨らむと訴えた。
同委員会は、国の計画に市民の声を反映させようと2006年に結成し、34団体が参加。政権交代後に一時休止したが、国の作業再開を受けて再結成した。
◆2012年4月30日 下野新聞
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20120429/773393
ーダムに頼らない計画提言へ 利根川流域市民委が再結成 堤防強化の優位性指摘ー
国土交通省関東地方整備局が策定中の利根川水系河川整備計画に市民の視点で提言しようと、34の市民団体で構成する「利根川流域市民委員会」の再結成集会が29日、都内で開かれた。
約130人が参加し、洪水にも耐えられる堤防強化などを進めてダムに頼らない計画を提言しようと、議論を交わした。
利根川水系河川整備計画は、本県の思川開発事業(南摩ダム)や群馬県の八ツ場ダム、茨城県の霞ケ浦導水事業などの上位計画。
今後20~30年間に実施する河川整備の事業内容を定める。同会は2006年に発足し活動していたが、09年の政権交代で計画策定作業が中断したのに伴い、活動を休止していた。
政府は八ツ場ダムの事業継続を打ち出したが、ダムの本体着工には同計画の策定が条件とされた。
国交省は現在、急ピッチで策定作業を進めており、同会もこれに合わせて活動を再開させた。南摩ダム訴訟などの原告でもある水問題専門家の嶋津暉之さんらが共同代表を務めている。
集会では元国交省近畿地方整備局河川部長だった宮本博司さんが講演し「本気でダムを造りたがっている現役の役人はほとんどいない」とした上で、ダムよりも堤防強化の優位性を強調。
「安価な工法が確立しており、国交省も実験済み。導入しないのはダム計画が破綻してしまうため、役人のメンツがつぶれるからだ」と指摘した。(宗像信如)
—転載終わり—
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