阿蘇の国直轄砂防事業、150億円規模 九地整案、ダム整備が柱

 砂防ダムの建設に拍車がかかっています。

◆2017年12月13日 熊本日日新聞
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ー阿蘇の国直轄砂防事業、150億円規模 九地整案、ダム整備が柱ー

 国土交通省九州地方整備局(九地整)は12日、2018年度から阿蘇地域で直轄化する砂防事業について約150億円規模とし、砂防ダムの整備を柱とする案を明らかにした。熊本市で同日開いた事業化に向けた「計画段階評価」手続きで有識者委員会に示し、了承された。

 国が直轄とする区域は、外輪山に囲まれたカルデラ内の阿蘇市、高森町、南阿蘇村の約379平方キロメートル。有識者委で九地整は、砂防ダムを柱にする理由として、山腹を植林で覆うなどする工事(事業費約770億円)や、危険区域の集落を移転する対策(同約190億円)などと比べて費用が抑えられ、実現性が高いと説明した。

 委員からは「事業の意味を住民にしっかりアピールすべきだ」などの意見が出た。案では、土砂災害の被害防止対策が必要な集落は計約600戸と算定しているが、終了後、九地整は砂防ダムの整備数や事業期間は「現時点で明らかにできない」とした。

 計画段階評価は、国交省が直轄事業の透明性向上を目的に実施。本年度内に費用対効果などを分析する「新規事業採択時評価」手続きに移る。

 阿蘇のカルデラ内は急傾斜地が多く、土石流の危険性が高い渓流も集中。1990年7月と2012年7月の豪雨では、土石流などで多数の人命が失われた。熊本地震でも、中岳など中央火口丘群周辺や北外輪山内側で斜面崩壊が相次いだ。

 このため、本来は都道府県が担う砂防事業について、県と地元市町村が国直轄による高度な技術を用いた対策を要望していた。(太路秀紀)