石木ダム予定地を描くドキュメンタリー映画『ほたるの川のまもりびと」は、渋谷のユーロスペースでの上映に続き、横浜のミニシアターで上映が始まりました。
お近くの方は、是非劇場に足を運んでみてください。関連記事とともに、上映情報をお届けします。
★横浜のミニシアター「ジャック&ベティ」 ホームページより
http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/1692/
7月28日(土)〜8月03日(金) 10:55〜12:30
8月04日(土)〜8月10日(金) 20:05〜21:30 [レイト]
生きるって美しい。
朝、子どもたちが学校に行く、父と娘がキャッチボールをしている、季節ごとの農作業、おばあちゃんたちがおしゃべりをしている。それは一見、ごく普通の日本の田舎の暮らし。昔ながらの里山の風景が残る、長崎県川棚町こうばる地区にダム建設の話が持ち上がったのが半世紀ほど前。50年もの長い間、こうばる地区の住民たちは、ダム計画に翻弄されてきました。現在残っている家族は、13世帯。長い間、苦楽を共にしてきた住民の結束は固く、54人がまるで一つの家族のようです。ダム建設のための工事車両を入れさせまいと、毎朝、おばちゃんたちは必ずバリケード前に集い、座り込みます。こんなにも住民が抵抗しているのに進められようとしている石木ダム。この作品には「ふるさと=くらし」を守る、ぶれない住民ひとりひとりの思いがつまっています。
◆2018年7月29日 神奈川新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180729-00028117-kana-l14
ーダム反対の住民追う映画、横浜で上映 パタゴニアが協賛ー
半世紀前からダム建設計画が続く長崎県中部の小さな里山で、自然とともに生きる13世帯の家族を描いたドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」の上映が28日、横浜市中区の映画館「シネマ・ジャック&ベティ」で始まった。初日は、環境保護に取り組むアウトドア衣料品メーカーの日本支社長らによるトークショーも開かれ、来館者とともに作品に込められたメッセージに思いをはせた。
映画の舞台は長崎県川棚町川原(こうばる)地区。自然豊かな里山にはホタルが舞い、田んぼにはカエルの鳴き声が響く。
1962年、長崎県は同地区を流れる石木川にダム建設を計画。以来、13世帯54人は事業者である同県と佐世保市に建設の見直しを求め、闘い続けている。映画は元博報堂社員の山田英治監督が同地区に3年間通い、住民の日常を追った。
製作は、アウトドア衣料品メーカーのパタゴニア日本支社(鎌倉市)が協賛。同社はホームページで、石木ダム建設について「長崎県民の約8割がダムの必要性と負担を『十分に説明されたと思わない』としたまま、538億円の予算をかけて進む」と紹介。「石木」と「意識」をかけたハッシュタグ「#いしきをかえよう」をつくり、SNS上などで市民と行政の対話を求めた署名活動を展開している。
作品の共同プロデューサーでもある同支社長の辻井隆行さんは28日、上映後のトークショーに登壇。「川の氾濫を抑えるとされるダムの治水効果は、かなり限定的であることが分かってきた。飲み水が確保できて、川の氾濫を抑えられる方法が他にあるのであれば、計画を変更してもいいのでは」と語った。
原発や放射能の問題を通し、自然と向き合ってきた映画監督の鎌仲ひとみさんも舞台に上がり「大切なのは対立ではなく対話。この問題に限らず、一人一人が問題意識を持ち、話し合うことが今の社会に求められていると思う」と話した。
同館での上映は8月10日まで。問い合わせは同館電話045(243)9800。