八ッ場ダム予定地の地質について解説している「もろい地質」のページの中で、八ッ場ダム本体の地質に関する「八ッ場ダム本体は大丈夫か」の章に以下の文章と図を追加しました。
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(3)計画変更により、ダム本体のコンクリート量増量
2016年、国土交通省は5度目のダム基本計画の変更により事業費を増額し、増額要因の一つにダム本体の基礎岩盤の掘削費用等による約44億円の増額を挙げました(図1,2参照)。2016年当時進められていた基礎岩盤の掘削作業により、除去が必要な弱層部が想定より深いなどの問題が明らかになったためということです。
2016年11月に国土交通省関東地方整備局が開催した事業評価監視委員会の配布資料(http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000660815.pdf)によれば、ダム本体のコンクリート量は、本体工事のⅠ期工事で101万㎥、Ⅱ期工事で15万6,754万㎥となっており、合計116万6,754㎥です。事業費を低く見積もる必要があった2008年時点では、地質精査の結果、「想定より頑強」とした基礎岩盤が、実際には問題があることが掘削作業によって明らかになったとして、工事が進んだ時点で工事費を増額したことになります。
図1、2
国土交通省関東地方整備局事業評価監視委員会配布資料(2016年8月)
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000653410.pdf