石木ダム問題を抱える長崎県で、河川工学の大家である今本博健京都大学名誉教授をゲストに迎える連続講演会・学習会が開催、とのご案内をいただきましたので転載します。
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甚大な被害をもたらし、多数の犠牲者を生み出した西日本豪雨。しかしここまで被害を拡大させたのは、自然の猛威だけでは片付けられない、日本の河川行政の問題が潜んでいるように思います。
今回、岡山県真備町や愛媛県肱川流域などの被災現場を見て来られた河川工学の第一人者、今本博健京都大学名誉教授に、何がここまで被害を拡大させたのか、ダムによる治水の弊害はなかったのか、どういう治水が求められているのかを語っていただきます。
この講演会・学習会が、皆さんにとって治水を根本的に考え直す契機になれば幸いです。
22日(土)18時半~長崎市、23日(日)10時~川棚町という日程です。いずれかご都合のいい日にご参加ください。
今本博健さんプロフィール
いまもと ひろたけ 京都大学名誉教授。専門は河川工学。2001年に設置された淀川水系流域委員会で「ダムは原則として建設しない」との提言をとりまとめた。
ダムに頼らない治水を実現するには基本高水を設定しない「非定量治水」に転換すべきと提唱している。
★いしきを学ぶ会 part4
講演「西日本水害にみる治水対策の欠陥」
講師:今本博健京都大学名誉教授
日時 2018年9月22日(土)18時開場、18時半開始
会場 長崎市民会館大会議室(長崎市魚の5-1,TEL:095-825-1400)
主催・問合せ:「いしきを学ぶ会」実行委員会095-884-1007森下
資料代:500円
★治水問題学習会
講演「西日本水害にみる治水対策の欠陥」
講師:今本博健京都大学名誉教授
日時:2018年9月23日(日)9時半開場、10時開始
会場:川棚町中央公民館講堂(中組郷1506)
主催・問合せ:石木ダム建設に反対する川棚町民の会
090-4519-2528炭谷
資料代:500円
*石木ダム反対運動全体の詳しいイベントスケジュールは、石木ダム反対運動を支援している熊本の市民団体「清流川辺川を守る県民の会」のサイトに掲載されています。ご参照下さい。https://sites.google.com/a/kawabegawa.jp/site3/ishikigawa
関連記事を転載します。
◆2018年9月23日 長崎新聞
https://news.goo.ne.jp/article/nagasaki/region/nagasaki-20180923100119.html
ー「ダム頼る治水は豪雨被害を拡大」 長崎で京大名誉教授講演ー
河川工学に詳しい今本博健京都大名誉教授が22日、長崎市内で講演し、西日本豪雨の被害を拡大した根源はダムに頼った治水にあると指摘。県と佐世保市が東彼川棚町に計画している石木ダム建設に警鐘を鳴らした。
講演会は、石木ダム建設に反対している「いしきを学ぶ会実行委員会」がダム問題に関心を持ってもらおうと開催。約70人が参加した。
今本氏は7月の西日本豪雨について、「8つのダムが緊急放流を行った」と報告。愛媛県の野村ダムと鹿野川ダムは大量放流で住宅の浸水被害が発生し、住民が犠牲になった。「計画を超える規模の洪水にダムは役に立たない」と警告した。
石木ダムに関しては、「川棚川は既に河川整備が進んでいる。現状でも100年に1回の洪水に対応できる」として、建設に疑問を呈した。