佐世保市議会の石木ダム建設促進特別委員会の委員と佐世保市水道局の職員は2月18日、石木ダム事業の道路工事現場を視察しました。佐世保市は長崎県とともに石木ダムを推進しており、人口が減少しているにもかかわらず、過大な水需要予測を立てて、石木ダムの建設は佐世保市民の願いであるとのキャンペーンを行ってきました。今回の視察もダム推進のデモンストレーションです。
長崎県は来年度予算に初めて石木ダムの本体工事費を計上し、これに対して昨日19日には、ダム予定地の住民らが県庁前で抗議行動を行ったことが報道されています。➡「石木ダム本体工事計上に対して、ダム予定地住民らが長崎県庁前で抗議活動」
現場でも住民らの座り込みによる抗議活動が続いているのですが、視察は住民らの抗議活動が終わった後の時間に行われたそうです。映画上映などで石木ダム反対の声が全国的に拡がる中、長崎県と佐世保市はいまだに推進姿勢のままですが、ダム建設の見通しが立っているわけではありません。
◆2019年2月19日 朝日新聞長崎版
https://digital.asahi.com/articles/ASM2L3S3MM2LTOLB004.html?iref=pc_ss_date
ー長崎)石木ダム建設 現場を初視察 佐世保市議会特別委ー
佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会(長野孝道委員長)が18日、長崎県と佐世保市が川棚町で進めている石木ダム建設事業の県道付け替え工事現場を視察した。今の特別委員による現地視察は初めてで、工事の進み具合を確認するのが目的という。
県道付け替えは、ダム建設事業が始まると通行できなくなる県道嬉野川棚線の一部を、本体予定地を迂回(うかい)させて新たに造る工事。現在、川棚町の市街地に近い側の約840メートル部分で工事が進められている。ダムに反対する地元の地権者などは平日の日中、工事現場に座り込むなどしている。
この日は現場を訪れた委員7人に、県石木ダム建設事務所の有吉正敏所長が説明。「6月ごろまでに土盛りなどの作業は終わりそう」「地権者らがいる所は里道だが、通行以外では入らないでと伝えている」と話した。委員からは作業員や重機の数、反対地権者についての質問が出た。
長野委員長は視察後「反対地権者の気持ちは分かるが、事業に協力してほしい」と話した。地権者に会うかを報道陣から聞かれると「今のところ(予定は)ない」と答えた。(福岡泰雄)
◆2019年2月19日 長崎新聞
https://this.kiji.is/470413201768465505?c=174761113988793844
ー石木ダム建設現場 佐世保市議ら視察 特別委メンバーー
県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダムについて、同市議会石木ダム建設促進特別委員会(長野孝道委員長)のメンバーが18日、建設現場を視察した。
委員7人が市水道局職員らを伴い、付け替え道路の工事現場を訪れた。県石木ダム建設事務所の有吉正敏所長が地図などを示しながら作業の進捗(しんちょく)状況を説明。新年度の当初予算案にダム本体工事費を初めて盛り込んだことを念頭に「可能であれば本体工事の一部に着手したい」と話した。
現場では反対地権者らが連日の座り込みで抗議を続けている。長野委員長は「地権者の抗議活動はやむを得ない。双方の安全を確保した上で工事を進めてほしい」と述べた。