八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

治水問題のパンフレット「ダム依存は危ない!」

 2018年7月の西日本豪雨では、愛媛県を流れる肱川上流にある野村ダムと鹿野川ダムの放流が大氾濫を引き起こし、肱川流域の多くの家々を水没させ、人命をも奪いました。ダム建設に河川予算を集中し、河川改修を疎かにする歪んだ河川行政が引き起こした大水害でした。
 また、2015年9月の利根川水系の鬼怒川水害では、上流に巨大ダムが4基もありましたが、その洪水調節効果は下流部では大きく減衰し、大氾濫が起きました。
 鬼怒川の水害も、巨大ダム建設に力を入れ、下流部の無堤防地区を放置し、決壊の危険がある堤防の改善を怠ってきたことによるものです。
(右図=パンフレットより「鬼怒川の河川予算の推移」)

 そこで、このほど当会と鬼怒川水害検討会議、水源開発問題全国連絡会の三団体は、ダムに依存する現在の河川行政の危険性を訴えるため、パタゴニア日本支社の助成を受けて、共同でパンフレット「ダム依存は危ない!」を作りました。

 A4で4ページのスペースに収めましたので、進めるべき治水対策を二つに絞って記述しました。「堤防の決壊を防ぐ安価な耐越水堤防工法の普及」と「、氾濫の危険性のある地域の建築規制・立地規制(滋賀県「流域治水の推進に関する条例」)」です。
 進めるべき治水対策はほかにもありますが、それらはパンフレットの第二弾で取り上げたいと思います。
 活用していただければ幸いです。
 

 今回のパンフレットは治水問題に関する解説の第一弾です。次は都市部の住民にとって身近な問題である内水氾濫問題なども取り上げたパンフレットを作ることを予定しています。

 パンフレット「ダム依存は危ない」は以下の文字列をクリックするとダウンロードできます。
 https://yamba-net.org/wp/wp-content/uploads/2019/05/6f5e70eb7e56d0639820d293647a8a47.pdf