厚生労働省は昨年12月に成立した改正水道法の今年10月施行にともない、パブリックコメントを実施しました。
改正水道法が水道民営化への道を開くとの危機感からか、今回のパブコメは〆切間際にサイトに繋がりにくくなるほどの注目を集めたと報道されています。
なお、当会では8月17日に、このパブリックコメントと水問題の専門家である嶋津暉之さんの提出意見を紹介する以下のページをアップしたところ、この数日間にページビュー数が1万を超えました。嶋津さんは、「パブリックコメントは意見を言ってもきちんと反映されることはほとんどありませんが、国民の関心を示すために皆様も意見の提出をご検討いただきたい」と呼び掛けました。
https://yamba-net.org/wp/48180/
「水道事業における官民連携に関する手引き」のパブコメへの提出意見
パブコメの提出期限は過ぎてしまいましたが、上記のページに掲載した嶋津さんの提出意見には、改正水道法の問題点がまとめられていますので、ご参考になればと思います。
◆2019年8月21日 8uzzFeed News
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/water?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter
ー「インフラを殺すな」”水道民営化”に反対のパブコメ殺到?一時アクセス困難にー
Twitter上では反対や不安を述べる声が相次ぎ、パブコメの記入を呼びかける声も広がった。ツイートは15万件を超え、サイトに繋がりにくくなる時間帯もあった。
籏智 広太 BuzzFeed News Reporter, Japan
8月20日深夜、Twitterで突如として「水道民営化」がトレンド入りした。
その理由は「パブリックコメント」(パブコメ)の締め切りだ。
水道はこれまで公設公営が原則だったが、その運営の民営化を可能にする改正水道法が、昨年12月に成立。
年内に施行されるのを前に、厚生労働省が関連する省令や手引きに関する複数のパブコメを募集していたのだ。
Twitter上では反対や不安を述べる声が相次ぎ、パブコメの記入を呼びかける声も広がった。
ツイートは15万件を超え、サイトに繋がりにくくなる時間帯もあったほどだ。
命に関わるインフラということもあり、「水道民営化」には反対意見も根強い。
厚労省は水道法の改正理由を、人口減少に伴う水の需要の減少と施設の老朽化等に対応し、水道の基盤の強化を図るため、としている。
そのうえで同法では運営権を民間が持つ「コンセッション方式」(公設民営)方式を推奨。このほか自治体の広域連携も柱に掲げている。
法律内には「民営化」という言葉はなく、政府も「官民連携」であると強調している。とはいえ、事実上の「民営化」との指摘は相次いでおり、料金高騰や水質悪化、外国資本の参入を危惧する声は少なくない。
実際、諸外国では「再公営」の動きも出ている。たとえばフランス・パリなどでは民営化後に水道料金が上がり、再び公営に戻されたという例もある。
野党はこうした実例をもとに改正に反対をしていたが、与党や日本維新の会などの賛成多数で可決された。