石木ダム予定地住民を核とした反対運動は、あらゆる手段を駆使して、ふるさとを守ろうとしています。裁判闘争もその一つです。
2019年11月18日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20191118/k00/00m/040/243000c
ー石木ダム・工事差し止め訴訟が結審 判決は20年3月24日 地裁佐世保支部ー
長崎県川棚町に県と同県佐世保市が計画する石木ダム事業を巡り、水没予定地の住民ら601人が県と市を相手取り工事差し止めを求めた訴訟は18日、長崎地裁佐世保支部(平井健一郎裁判長)で結審した。判決は来年3月24日。
裁判で原告側は、ダム事業が利水・治水の両面において必要性も公共性もなく、住民の日常生活を一方的に奪い、人格権を侵害するなどと主張。最終口頭弁論で原告の一人、岩下和雄さん(72)は「人格権を無視し、財産を奪い取る行為は全国でも類を見ない暴挙だ」と訴えた。行政側は請求棄却を求めている。
石木ダム事業を巡っては、他にも福岡高裁で国の事業認定取り消しを求める控訴審が係争中で、今月29日に判決が言い渡される。
一方、長崎県の中村法道知事は18日、事業に反対し、水没予定地に住み続ける13世帯の土地・家屋の明け渡し期限を同日迎えたことについて「事業への協力の働きかけを続けていきたい」とコメントした。19日以降に可能となる、家屋から住民を排除する県による行政代執行については言及しなかった。【綿貫洋、浅野翔太郎】
◆2019年11月19日 長崎新聞
https://this.kiji.is/569331089283826785?c=39546741839462401
ー石木ダム事業 工事差し止め訴訟 2020年3月24日判決ー
東彼川棚町に石木ダム建設を計画する県と佐世保市に、反対住民らが工事差し止めを求めた訴訟の第13回口頭弁論が18日、長崎地裁佐世保支部(平井健一郎裁判長)であった。住民らが意見陳述し、結審。判決は来年3月24日。
原告側は、石木ダムの主な目的である同市への利水と同町の治水の両面での疑問点を指摘し、ダムは不要とする準備書面を提出。一方、県と市側は、住民らが国に事業認定取り消しを求めた訴訟で、同ダムの公益性を認めた昨年7月の長崎地裁判決を援用し、「原告側の主張は理由がない」とする準備書面を出した。
意見陳述で住民の岩下和雄さん(72)は「粘り強く闘い、故郷を守り抜く決意。私たちの強い意志をくみ取り、公正な判断を」と求めた。