洪水期が近づく中、、各地でダムの事前放流の協定が結ばれています。ダムの事前放流は正確な降雨予測を前提としており、予測は空振りになるケースが多いのですが、2018年の西日本豪雨、2019年の台風19号(東日本豪雨)では洪水の最中にダムの緊急放流が行われ、西日本豪雨では死者も出たことから、被害の教訓を踏まえて官邸主導で検討会議が開かれ、この会議で示された方針に沿って事前に準備をすることになったものです。
5月29日、国土交通省関東地方整備局から、こうした動きに関連する以下の記者発表がありました。関連記事と共にお知らせします。
★第2回 関東7水系「既存ダムの洪水調節機能の強化に向けた協議の場」(書面開催)を実施し、関係者間で治水協定の締結について合意をしました。(2020年05月29日)
https://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/river_00000542.html
国土交通省関東地方整備局では、「既存ダムの洪水調節機能の強化に向けた基本方針」(令和元年12月12日 既存ダムの洪水調節機能強化に向けた検討会議)に基づき、7水系で協議の場を設置しています。
今般、水系毎の協議の場を書面開催で実施し、関係者間で治水協定の締結について合意をしました。
対象水系は、荒川、利根川、那珂川、久慈川、多摩川、相模川、富士川の7水系です。
記
1.開催日 令和2年5月27日(水)
※コロナウイルス拡大防止のため、書面開催。
2.開催方法 書面開催
3.参加者 河川管理者、ダム管理者、関係利水者等
4.議事内容 ・治水協定締結についての合意 等
5.その他
「既存ダムの洪水調節機能強化に向けた検討会議」については、首相官邸ホームページから検索できます。
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◆2020年5月30日 茨城新聞
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15907525973280
ー関東7水系管理者ら治水協定に合意ー
那珂川や久慈川など関東7水系における既存ダムの洪水調整機能強化へ向け、国土交連省関東地方整備局は29日、各水系の河川管理者やダム管哩者らが治水協定に合意したと発表した。
今後水系ごとにダムの水位を下げる事前放流の判断条件や管理者間の情報共有の在り方などを定めた実施要領を策定する.
治水協定の対象は国が管理する1級河川のダムで、木県では那珂川水系の藤井川ダム(城里町)ヽ飯田ダム(笠間市)ヽ御前山ダム(常陸大宮市)と久慈川水系の竜神ダム(常陸太田市)。
協定は昨年10月の台風19号(東日本台風)被害の教訓を踏まえ、各水系ごとに行われた。
協定には、降雨旦に基づく事前放流の判断条件や水位低下量の考え方、河川やダム管理者間の連絡体制、水系内での弾力的な水の融通方法、洪水調整機能の強化のための施設改良などを盛り込んでいる。