昨年7月の球磨川水害のあと、国土交通省と熊本県は12月に球磨川の治水計画(球磨川水系緊急水系プロジェクト)をつくりました。この治水計画には様々なメニューが入っていますが、治水計画において最も重点が置かれているのは、2008年に熊本県知事が白紙撤回を表明して中止されていたはずの川辺川ダム計画の復活です。球磨川支流の川辺川に、流水型ダムを建設しようというものです。
しかし、球磨川水害の犠牲者の大半は球磨川本川ではなく、支川の氾濫によって亡くなったことが明らかになりつつあります。水害の犠牲者は、川辺川ダムがあっても救うことはできなかったのです。
昨年の豪雨を踏まえて、球磨川において進めるべき治水対策は川辺川ダムではありません。
さる2月9日、日本弁護士連合会の公害対策・環境保全委員会の水部会において、2020年7月の球磨川水害問題についての勉強会(Zoom会議方式)があり、当会運営委員の嶋津暉之さんが講師としてお話をしました。
嶋津さんが共同代表を務める水源連(水源開発問題全国連絡会)のホームページにこの勉強会の配布資料とスライド(パワーポイント)が公開されています。
川辺川ダムをめぐる複雑な経緯と昨年の水害の原因などについて、膨大な情報を整理してポイントがわかり易く解説されています。
★配布資料「2020年7月球磨川水害の考察 川辺川ダムは必要か?」 ➡右の画像をクリック
★スライド(パワーポイント)
http://suigenren.jp/wp-content/uploads/2021/02/b88080ec5f30a0208b3f7c6844c8023d.pdf
Ⅰ 川辺川ダム問題の経過(2019年まで) スライド3~28
Ⅱ 2020年7月球磨川水害と国交省の治水計画 スライド29~49
Ⅲ 川辺川ダムは本当に必要なのか? スライド50~83
(国交省の治水計画の虚構)
Ⅳ 流水型ダムは環境にやさしいダムなのか? スライド84~95