阿部知子衆院議員による雨畑ダム視察、国会での質問を受けて、静岡新聞の追及が続いています。
静岡県知事は富士川では沈黙が続いていますが、雨畑ダムのある山梨県、雨畑ダムを管理する(株)日本軽金属を指導する立場にある国土交通省の姿勢を追求することで、雨畑ダム問題を解決するために関係者それぞれが動くよう後押ししています。
気候変動により、今冬は雨が少なく、春は例年より早く進み、今日は梅雨入り前の山梨県でも大雨となっています。大雨のたびに、雨畑ダムには大量の土砂が流入します。
◆2021年5月21日 静岡新聞
https://www.at-s.com/sp/news/article/shizuoka/904412.html?lbl=557
ー雨畑ダム対策「堆砂減らない場合ある」 国交省が見解、計画見直し指導も【サクラエビ異変 母なる富士川】ー
国土交通省の朝日健太郎政務官は20日の衆院災害対策特別委員会で、アルミ加工大手日本軽金属が同社雨畑ダム(山梨県早川町)の堆砂対策として進めている土砂搬出作業について「ダムへの新たな土砂の流入は自然災害の影響などで過去の平均を大きく上回る場合もある。その場合、現行の計画通りに土砂の移動や搬出を行っても堆砂量は減らないことになる」と述べ、同社に計画見直しを含めた指導を行う可能性もあるとの考えを初めて示した。
阿部知子氏(立憲民主党、神奈川12区)の質問に答えた。阿部氏の質問主意書に政府が18日付で決定した答弁書によると、雨畑ダムは総貯水容量1365万立方メートルに対し、2020年11月時点で堆砂量1631万4千立方メートルに達し、堆砂率(総貯水容量に対する堆砂量の割合)は120%近い。朝日氏が「昨年度は計画以上の165万立方メートルの土砂を移動・搬出したと聞いている」としたのに対し、4月に雨畑ダムなどを視察した阿部氏は「堆砂量が総貯水容量を300万立方メートル上回っており、土砂流入も続く中で現状では改善とは到底言いがたい」と指摘した。
日軽金は20年5月に雨畑ダム堆砂対策基本計画を国交省へ提出。24年度までに計700万立方メートル(東京ドーム5杯分)の堆砂除去を行う計画だが、新規流入分の土砂は考慮されていない。
(「サクラエビ異変」取材班)