さる10月6日、川辺川ダムの環境保全対策に関する国交省の第5回検討委員会が開かれました。
翌日の地元紙の記事の冒頭部分がネット上に公開されています。
◆2022年10月7日 熊本日日新聞
https://kumanichi.com/articles/815541
ー「影響解消できるのか」 流水型ダムの国予測に住民から憤りもー
球磨川支流の川辺川に建設予定の流水型ダムが環境に与える影響について、国土交通省が6日、予測を示した。
環境に優しいとされたにもかかわらず、資料には「死滅」「枯死」といった文言が並ぶ。
清流を守りたい住民からは「無責任」との声も聞かれた。 (以下略)
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日本一の清流といわれる川辺川は、流域の人々の誇りであると同時に、生活の糧でもあります。2020年の球磨川水害をきっかけに、球磨川の最大支流である川辺川に巨大ダムが建設されることになりましたが、被災と復興のさなかに一旦は中止と決まったダム計画が復活したことは、流域住民の反発をまねいています。国と熊本県は環境に配慮した流水型(穴あき)ダムにすると説明していますが、正規の環境アセスメントは実施しないことになっており、これも住民の不信を招いています。
委員会の資料は国土交通省九州地方整備局・川辺川ダム砂防事務所のホームページに掲載されています。
https://www.qsr.mlit.go.jp/kawabe/
★流水型ダム環境保全対策検討委員会
http://www.qsr.mlit.go.jp/kawabe/kankyou2/kankyou2.html
●第5回委員会(令和4年10月6日開催)
https://www.qsr.mlit.go.jp/kawabe/kankyou2/daigokai.html
議事次第
規約等
出席者名簿
【資料1】 説明資料【第4回委員会以降のご意見と対応等について】
【資料2】 説明資料【流水型ダムの特徴等について】
【資料3-1】説明資料【流水型ダムにより想定される主な事象及びその影響と環境影響評価方法レポート(案)との関係の整理について】
【資料3-2】川辺川の流水型ダムに関する環境影響評価方法レポート(案)
【資料4】説明資料【今後のスケジュールについて】
【参考資料1】【想定される事象及びその影響に関する整理】
【参考資料2】【環境影響評価方法レポート(案)の目次構成及び概要】
【資料4】より
上記のスケジュール(案)によれば、次は環境影響評価方法レポートが公表され、そのあと、準備レポート、評価レポートへと進んでいきます。
川辺川ダムをめぐる国の”環境アセス”は、手続きを踏んだというポーズを示すためのものであり、環境影響を正確に把握し、ダム建設の是非を検討するという、本来の環境アセスの目的とは異なるものです。これから必要なこと、できることは、国土交通省による”環境アセス”の問題点を具体的に示すことであると思います。
皆様もこれらの公表資料を読んで、その問題点を検討されることを期待します。