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五木村民13名、村長の川辺川ダム建設受け入れ表明に抗議文提出

 川辺川ダムの水没予定地を抱える五木村は、長年のダム計画の紆余曲折によって人口減少と高齢化に苦しんでいます。国と熊本県が新たな流水型ダムの事業を推進する中、先月、木下村長がダム計画の受け入れを表明しました。しかし、国と熊本県に振興策という名の札束で頬を殴られる形で行われた受け入れ表明には反発する村民もおり、このほど有志村民が木下村長に抗議文を提出したとのことです。
 川辺川ダムについては流域住民の反対運動が知られていますが、五木村民によるダム反対の立場での運動は、計画当初にあっただけで、この間ずっとありませんでした。13名の村民が名乗りをあげての数十年ぶりの反対運動は、どのような影響をもたらすでしょうか?

 市民団体「川辺川を守る県民の会」のホームページに抗議文全文が掲載されています。
 https://kawabegawa.jp/2024/20240517itsukikogibun.pdf

◆2024年5月17日 NHK熊本NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20240517/5000022054.html
ー川辺川ダム建設受け入れ表明 反対派住民が五木村に撤回求めるー

 熊本県を流れる川辺川に国が計画しているダムについて、ダム建設に反対している住民が、建設の受け入れを表明した五木村の村長に対し、表明の撤回を求める抗議文を提出しました。

 熊本県を流れる球磨川の治水対策として、支流の川辺川に国が建設する予定の流水型ダムについて、五木村の木下丈二村長は、先月、「流水型ダムを前提とした村づくりに向けて新たなスタートラインに立つべきと判断した」と述べ、建設を受け入れる考えを表明しました。

 17日は、建設に反対している住民2人が五木村役場を訪れ、木下村長が受け入れる考えを表明したことは「住民の話し合いを踏まえたものではない」などとして、村長に対して、受け入れ表明の撤回を求める抗議文を提出しました。

 抗議文には「村の将来を左右する重大な件に関しては、事前に村民にはかり、村民の話し合いの結果を踏まえて判断すべきものだ」などと記されています。

 抗議文を受け取った五木村ダム対策課の土肥整二課長は「内容を村長に伝えた上で、今後どう対応するか、できるだけ早く検討したい」と述べました。

◆2024年5月17日 RKK熊本放送
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkk/1176224?display=1
ー川辺川のダム建設 村民が村長の同意撤回を求めて抗議文 熊本・五木村ー

 国が計画して、熊本県五木村(いつきむら)の村長が建設に同意した川辺川の流水型ダムについて、五木村の住民が、同意の撤回を求める抗議文を提出しました。

 五木村役場を訪れたのは、村に住む黒木晴代(くろき はるよ)さんたちで、ダム対策課の土肥整二(どい せいじ)課長に村民の署名を添えた抗議文を手渡しました。

 川辺川に計画されている流水型ダムについては、木下丈二(きのした じょうじ)村長が、4月21日の村民集会で、建設を受け入れる方針を示しました。
 
 これに対し黒木さんたちは「受け入れの表明は村民の意思ではなく、村長の個人的な考えに過ぎない」として、受け入れを撤回したうえで、村民が話し合った結果を踏まえるように求めました。

◆2024年5月18日 毎日新聞熊本版
https://mainichi.jp/articles/20240518/ddl/k43/040/149000c
ー川辺川ダム 容認表明に抗議文 五木村長に村民らー