◆2014年1月14日 上毛新聞
http://www.jomo-news.co.jp/ns/8313896239988848/news.html
ー移転前 最後の準備 川原湯温泉 20日に湯かけ祭りー
大寒の早朝に開かれる川原湯温泉(長野原町)の奇祭「湯かけ祭り」に向け、地元住民が13日、会場となる共同浴場、王湯の周辺で準備作業をした。八ツ場ダム水没予定地にあるため現在の会場での開催は最後で、住民は思いを込めて作業にあたっていた=写真。
約30人がささ竹やのぼり旗を飾り付けたり、選手が持つたいまつを作った。
来年以降は、代替地に建設中の「王湯会館」が舞台となる。開けた場所が会場となり環境は大きく変わるが、住民は400年続く伝統は守る方針だ。同祭り実行委員長の樋田省三さん(49)は「どうやって祭りの主軸を曲げずに続けていけるか。湯かけを仕切る総大将、大将を交え、春ごろから話し合いたい」としている。
祭りは20日午前5時に開始。地元の20代を中心に、中学生から50代まで約60人が紅白に分かれ、湯をかけ合う。
◆2014年1月13日 朝日新聞群馬版
http://www.asahi.com/articles/ASG1B5RL3G1BUHNB011.html
ー川原湯温泉「最後」の湯かけ記念に絵馬ー
長野原町の川原湯温泉で20日にある奇祭「湯かけ祭り」を前に、地元住民が会場の共同浴場「王湯」を描いた絵馬を作った。八ツ場ダム建設に伴う移転で、今の王湯での祭りは今年が最後。「この姿を記憶にとどめて」と12日から一般販売する。祭りは今年も大寒(20日)の午前5時開始。ふんどし姿の60人が紅白に分かれて湯をかけ合い、温泉の恵みに感謝する。
湯かけ祭り実行委員会の豊田幹雄さん(47)によると、ヒバの木を使った絵馬の王湯は、前橋市の水彩画家、塩沢宗馬さんが1994年ごろ描いた。昭和40年代に今の姿になった建物の前を湯治客がそぞろ歩く。優しいタッチだ。
源頼朝が発見したと伝わり、約800年の歴史を持つ川原湯温泉。源泉「元の湯」そばの王湯は4月ごろ営業を終える。高台の移転代替地に、川原湯神社近くの新湯(あらゆ)源泉から引いた新しい共同浴場「王湯会館」が完成するからだ。
◆2014年1月11日 上毛新聞
ー川原湯温泉20日に湯かけ祭り 会場「王湯」の記念絵馬 水没地最後 盛り上げるー
川原湯温泉(長野原町)で約400年続く奇祭「湯かけ祭り」が20日早朝、同温泉街で開かれる。八ッ場ダム建設に伴い、会場の「王湯」が今年中に代替地へと移転するため、現在の場所での開催は今回が最後だ。祭りの歴史を胸に刻み、伝統を引き継いでいこうと、12日には王湯をデザインして祭り実行委が作った記念の絵馬を、各温泉旅館などで販売開始。地元は「盛大に盛り上がりたい」と節目となる祭りを心待ちにしている。
祭りは、かつて温泉が突然でなくなった際、川原湯神社にニワトリを奉納して祈願したところ再び湯が湧き出し、住民が湯を掛け合って喜んだのが起原とされる。王湯の下に古くからの源泉「元湯」があり、紅白に分かれた選手が源泉の湯をくんでは「お祝いだ、お祝いだ」と叫んで激しく湯を掛け合う光景が知られている。
新たな祭り会場となる「王湯会館」は代替地に建設中で、年度内に完成する見通しだ。開業すれば現在の王湯は閉鎖される。歴史ある温泉街で最後の開催となるため、湯の恵みを神様に感謝する祭り本来の趣旨を踏まえて、縁起物の絵馬を作ることにした。
9日夜に王湯で開かれた祭り実行委の会合には住民25人が出席し、準備内容や当日の流れを確認した。川原湯区長の樋田洋二さんは「ここでやる最後の湯かけ。記念に残るよう、盛大に元気にやりましょう」と呼び掛けた。
絵馬は祭りの選手や寄付した人、川原湯区の全世帯に配るほか、1個800円で販売する。250個限定。購入者には、同じく王湯がデザインされた入浴剤をプレゼントする。
問い合わせは川原湯区事務所(電話0279・83・2591)