吾妻渓谷のユクノキ(雪の木)の花が、見頃になりつつあります。
その名の通り、緑の木に降り積もる雪のようです。
背が非常に高く、見分けの難しい木なので、咲かないと何処に生えているのか判りません。
日本固有種で、関東以西の山地の緩やかな斜面に稀に生え、植林により減ってしまったのではないかと言われています。九州では絶滅が懸念されている地域があり、神奈川県ではもう絶滅したそうです。
吾妻渓谷沿いの国道145号線からは龍ノ剣磨岩の対岸が一番多く見られます。
吾妻渓谷はその険しくアクセスしにくい地形と北斜面のためか、植林がほとんどなく、常緑樹はアカマツ、ツルマサキの二種ぐらい、落葉樹の森に囲まれています。
不動大橋から上流を見ると、ダム湖予定地に沢山ユクノキが生えているのが判ります。
ダム本体工事が始まったら全て伐られてしまうでしょう。
何年かに一回しか咲かないと言われているユクノキ、今週いっぱいが見頃と思われます。