さる11月26日、国交省関東地方整備局、群馬県、渋川市による鉄鋼スラグ問題の連絡会議が開かれました。
関東地方整備局のサイトに当日の記者発表資料が掲載されています。
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000663.html
上記資料によれば、連絡会議の構成メンバーは以下の通りです。
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鉄鋼スラグに関する連絡会議 構成員名簿(案)
群馬県ー県土整備部長
県土整備部 技監
県土整備部 建設企画課長
渋川市ー市民部長市民部 環境課長
建設部長
建設部 土木管理課長
建設部 都市計画課長
関東地方整備局ー企画部長
企画部 技術調整管理官
企画部 技術調査課長
事務局:群馬県 県土整備部 建設企画課所属
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(株)大同特殊鋼の渋川工場から出荷された有害な鉄鋼スラグは、八ッ場ダム事業を含む群馬県内の多くの公共事業で使用されてきたことが明らかになっています。
国交省関東地方整備局は9月に現地調査を開始し、10月27日に中間報告(「鉄鋼スラグに関する調査の中間とりまとめ」)を発表しました。この中間報告の中で、鉄鋼スラグに関する課題について、「国、県及び関係市町村等が一体となって取り組むことを目的として、相互に情報交換等を図り、連携して対応等を行うため、連絡会議を設置することにしました」と説明しています。
したがって、連絡会議の開催は予定通りといえますが、26日の初回は報道機関以外には非公開で、わずか20分ほどで終了しています。
この会議には、渋川市以外の関係市町村は参加せず、群馬県の環境関連の部署も参加していないことが公表された「構成員名簿」からわかります。
国交省関東地方整備局が10月27日発表の中間報告で採取したとする試料の分析結果が12月中に出るということですが、果たしてどういう結果を出すのでしょうか。
◆2014年11月26日 NHK前橋支局
http://www.nhk.or.jp/lnews/maebashi/1063467111.html?t=1417012788514
ー有害物質含む資材撤去へ初協議ー
群馬県の八ッ場ダムの関連工事などで有害物質を含んだ建設資材が使われた疑いがある問題で、国土交通省や県などが撤去に向けた対応を話し合う初めての会議が県庁で開かれました。
この問題は、渋川市にある鉄鋼メーカーの「大同特殊鋼」が出荷した建設資材の「鉄鋼スラグ」に環境基準を超える有害物質が含まれた状態で工事現場に使われていたものです。
26日県庁で開かれた会議には国土交通省関東地方整備局や県、それに渋川市の担当者が出席し、今後の対応策を話し合いました。
「大同特殊鋼」が出荷した記録がある八ッ場ダムの関連工事の現場など県内56か所については、関東地方整備局が「鉄鋼スラグ」に含まれる有害物質の量などを調査して、次回の会議で報告することを説明しました。
県土整備部の倉嶋敬明技監は「国や県などがしっかりと足並みをそろえて『鉄鋼スラグ』の処理方法について検討していきたい」と話していました。
県などは今後の会議の議論を踏まえて、できるだけ早い「鉄鋼スラグ」の撤去を目指すことにしています。
◆2014年11月27日 毎日新聞群馬版
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20141127ddlk10040136000c.html
ー有害物質:渋川のスラグ 県、市も聞き取り調査 連絡会議初会合、使用箇所特定へ /群馬ー
大同特殊鋼渋川工場から出た鉄鋼スラグを巡る問題で、国土交通省関東地方整備局と県、渋川市の担当者による連絡会議の初会合が26日、県庁で開かれた。
今後、国交省だけでなく県や市も大同への聞き取り調査を実施し、スラグの使用箇所の特定を進める方針を確認した。
会合では、それぞれの担当者が現在の取り組み状況を報告。国交省は、大同からスラグを出荷した記録が残る場所とスラグと類似する材料の混入が認められた場所の計56工事について分析調査を実施。
有害物資の含有量を確認する作業を進めており、12月中にも分析を終える予定という。
県と渋川市は、国と同様に大同に聞き取り調査をして、現在公表されている場所以外にもスラグを使った場所がないかを確認することを明らかにした。【角田直哉】
◆2014年11月27日 上毛新聞
http://www.jomo-news.co.jp/ns/1414170440064891/news.html
ー大同特殊鋼のスラグ問題 有無の調査、12月中に終了 56工事 国、県など連絡会議ー
鉄鋼メーカー、大同特殊鋼渋川工場(渋川市)のスラグ問題で、国土交通省関東地方整備局と県、渋川市の担当者は26日、県庁で初めての連絡会議を開いた。
同局は、国直轄の工事でスラグが使われていた可能性がある56工事に関し、スラグの有無を調べるための分析調査が12月中に終了することを明らかにした。
県内の1991年度以降の国直轄約3800工事をめぐっては、同局の大同特殊鋼への聞き取りや目視調査などで、56工事でスラグを出荷した記録があるかスラグと似た材料の混入が認められた。これらには品質規格証明書がなく、同局は分析試験で有害物質の含有量などを調べている。
連絡会議は同局と県、渋川市で構成。初回は規約を確認した上で、各機関の対策の進め方や今後の取り組みを紹介し合った。県の古橋勉県土整備部長は「相互に情報交換を進め、県民の安心、安全に努めたい」と話した。次回は、各機関ごとに調査を進め、結果が一定程度まとまった時点で開催することを決めた。
◆2014年11月27日 読売新聞群馬版
ー県・国交省・渋川市 鉄鋼スラグ連絡会議ー
県内の国道や八ッ場ダム建設の代替地で、鉄鋼スラグとみられる建設資材から環境基準を超えるフッ素が検出されたと一部報道された問題で、県と国土交通省、渋川市は26日、連絡会議を設置した。今後、情報を共有して全容解明や環境基準を超えた場合の対応策を協議する。
県庁で開かれた会議には県土整備部や国交省関東地方整備局、渋川市から10人が出席。渋川市からは、市内38工事でスラグ砕石の使用が確認され、分析試験の結果、スラグ砕石は35工事、周辺土壌は28工事でフッ素や六価クロムが環境基準を超えていることが判明したと報告された。
国交省からは利用記録がある45工事のうち1工事からスラグ砕石、周辺土壌も含めてフッ素の溶出量が基準値を超えていたことや、県からも27工事で使用を確認し、このうち6工事を抽出した結果、基準値以下だったことが報告された。
◆2014年11月17日 朝日新聞群馬版
ー国交省 スラグの有害物質有無を12月中に調査ー
大同特殊鋼渋川工場が排出し、県内の工事現場で建材として使われた鉄鋼スラグの一部から有害物質が検出された問題で、国土交通省や県、渋川市は26日、県庁で第1回の連絡会議を開いた。国交省は、出荷記録がある県内の工事現場など計56カ所の有害物質含有量などを12月中に調査し、次回に報告すると説明した。
国交省関東地方整備局は、渋川工場がスラグの出荷を始めた1991年度以降に施工された県内の直轄工事約3800カ所のうち92カ所を調査。国道17号バイパス(上武道路)や八ッ場ダム(長野原町)関連事業の工事現場など計26カ所でスラグと見られる物質を確認し、有害物質含有の有無を調べている。うち9カ所は出荷記録がなく、使われた経緯なども調べる。
—転載終わり—
《関連記事》
●「国交省、鉄鋼スラグに関する調査の中間報告」
https://yamba-net.org/wp/?p=9300
●「大同有毒スラグ対策に関する国、県、渋川市の連絡会議で際立つ群馬県県土整備部の二枚舌と鉄面皮」
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1472.html
●「大同有毒スラグ問題を斬る!…県土整備部長と技監の“生え抜き”体制が土木施工のイロハに触れないわけ」
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1473.html#readmore