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スーパー堤防という欺瞞

 2月20日、利根川流域市民委員会の学習会が文京区向丘地域活動センターの会議室で開かれました。
 この学習会で、同会の共同代表の嶋津暉之さんがスーパー堤防についての解説を行いました。

 解説に使用されたスライドを掲載します。
 スライド1、2、3,4、6は国交省関東地方整備局の資料、スライド12は国交省水管理・国土保全局、スライド7,8、13,14は会計検査院の資料を使用しています。

 スーパー堤防事業の創設は1987年です(スライド13)。全国の河川の中で特に重要とされる関東地方の三河川(江戸川、荒川、多摩川)と近畿地方の二河川(淀川、大和川)で、合計119キロメートルのスーパー堤防が計画されています(スライド14)。
 しかしスーパー堤防の整備率は、会計検査院の資料によれば、江戸川0.7%、荒川0.3%と1%足らずで、2010年度の見直し後の整備率でみても江戸川1.6%、0.4%にすぎません(スライド8)。
 スーパー堤防事業は民主党政権下の2010年度に見直しが行われ、整備区間が873kmから119kmへと大幅に縮小されましたが、見直し前の計画がもともと荒唐無稽なものであり、見直し後も国交省による巻き返しの結果、事業が生き続けることになりました(スライド12,13,14)
 一部の堤防を整備しても、未整備のところがあればそこから洪水が溢れますから、巨額の予算を必要とするスーパー堤防といえども全域で整備が完了しなければ治水効果はあがりません。このままでは何百年たってもスーパー堤防の整備は完了せず、川の水が堤防を越えれば、昨年9月の鬼怒川の水害と同様の水害が起こる危険性を抱えるになります。
 しかし国交省は現在、越水に耐える堤防はスーパー堤防のみという見解を繰り返しています(スライド11)。国交省は越水に耐える堤防強化工法をすでに把握しており、全国の河川で採用する筈でしたが、ダムやスーパー堤防の必要性を主張するために堤防強化工法を封印しています。
(参考「鬼怒川の堤防決壊はなぜ起きたのか」(石崎勝義氏による緊急報告)」
https://yamba-net.org/wp/?p=14141

◆スライド1
スライド1

◆スライド2
スライド

◆スライド3
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◆スライド4
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◆スライド5
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◆スライド6
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◆スライド7
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◆スライド8
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◆スライド9
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◆スライド10
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◆スライド11
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◆スライド12
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◆スライド13
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◆スライド14
スライド14