8月3日に国土交通省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が開かれ、思川開発、大戸川ダム、利賀ダム、筑後川水系ダム群連携事業について、事業者による事業継続の検証報告をいずれも了承しました。
この会議の配布資料と議事要旨が国交省のホームページに掲載されましたので、お知らせします。公表された議事要旨を読むと、有識者会議の委員たちが何もわかっていないことがわかります。民主党政権で始まった「ダム事業の見直し」が骨抜きになった一因は、国交省が人選した有識者委員の多くがいわゆる国交省と利害を共にする”御用学者”であったことです。
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/index.html
平成28年8月3日
第36回配布資料 http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai36kai/index.html
第36回議事要旨 http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai36kai/dai36kai_gijiyousi.pdf
関連記事を転載します。
◆2016年8月5日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2016080502100010.html
ー利賀ダム工事再開必要性 国交省有識者会議も認定ー
民主党政権だった二〇〇九年に建設を凍結された利賀ダム(富山県南砺市利賀村)について、国土交通省北陸地方整備局が「事業継続が妥当」とした対応方針の原案に対し、三日にあった同省の有識者会議でも必要性が認められたことが同整備局などへの取材で分かった。今後、国交大臣が継続を認めれば本体工事が再開する。
利賀ダムは一九九三年に着工。工事の進み具合は約三割程度で、本体工事に至っていない。整備局は本年度に入って代替の治水・利水対策と比較した結果、ダム案が最良と判明、地元が早期完成を求めていることもあり、建設継続を「妥当」と判断。国交省へ報告し、有識者会議が開かれた。
富山県も四日にあった整備局との懇談で、これを歓迎。一日も早い大臣の承認を要請した。
ダムは庄川支流の利賀川に建設。水害対策に加え河川環境の保全と工業用水確保が目的で、当時の計画では総事業費は千百五十億円。総貯水量三千百十万立方メートル、堤の高さ百十メートル、体積七十万立方メートルの重力式コンクリートダムを造る。(伊勢村優樹)