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「450万円支払い提示 吾妻川アユ不漁問題で東電」(上毛新聞)

2005年11月20日 上毛新聞より転載

 今年の吾妻川のアユ不漁について、地元の阪東漁協と東京電力群馬支店が補償の話し合いを進めている問題で、同支店は四百五十万円の支払いを提示した。県水産試験場の中間報告では、工事と不漁との因果関係ははっきりしていないが、同支店は「可能性は否定できず、誠意をもって金銭面での協力を申し出た」としている。

 同漁協は十九日、渋川市内で理事会を開き、提示があった四百五十万円を受け入れた上で、来春放流するアユの稚魚五百㌔㌘(一㌔㌘当たり約三千四百円)分の助成(約百七十万円)を追加要求する方針を決めた。今月中に同支店に申し入れる予定。

 同漁協は当初、アユ不漁による約千二百万円の損失を主張していた。しかし、この日の理事会では「満額を得るのは厳しいのではないか」との意見から方針を変更したという。

 同支店は昨年九月から今年七月にかけ、吾妻東村の箱島発電所の改修工事を実施。同漁協は不漁の原因について、通常は発電所で取水している酸性度の高い水が工事期間中は下流に流れ、アユが生息しにくい環境になったと主張していた。