2006年10月16日 上毛新聞より転載
『歌で”八ッ場”考える 加藤登紀子さんら演奏会 東京』
加藤登紀子さんと仲間たちが歌うコンサート「八ッ場いのちの輝き」が東京・日本青年館で開かれ、約千三百人が歌を通して八ッ場ダムの問題について考えた。
コンサートは、国連環境計画(UNEP)親善大使でもある加藤さんが昨年夏、八ッ場ダムの水没予定地、川原湯温泉を初めて訪問したことがきっかけ。「八ッ場といのちの共生を考える実行委員会(事務局・東京都小平市)の呼び掛けに応え、利根川下流に暮らす一人として八ッ場ダムのことを首都圏の人々と考え合おうと企画した。
イベントは二部構成。一部は永六輔さんが八ッ場ダムについて加藤さんにさまざまな質問を投げかけた。この後、利水や治水の研究家など三人のパネリストによるシンポジウム「八ッ場ダムの過去・現在・未来」などが行われた。二部では、水没予定地域の住民などを撮影したモノクロスライドを映しながら、加藤さんが「そこには風が吹いていた」などを熱唱。南こうせつさんもゲスト出演した。
コンサート終了後には「八ッ場あしたの会」(事務局・小平市)の立ち上げ準備会も開かれた。同会は水没予定地域の住民の
再建問題に関する取り組みなどを行っていくという。