新党日本代表で、長野県知事時代に「脱ダム宣言」をした田中康夫・参院議員が26日、長野原町の八ツ場ダムの建設予定地や水没予定地を視察した。八ツ場ダムには以前から関心があったといい、水没予定地の住民とも言葉を交わした。
市民団体関係者らの案内で、水没予定地の飲食店や旅館、代替地、国が作った資料館などを回った。
田中氏は、ダム建設工事に携わるのは県外の業者が多く、地元にとっては経済的な面でも利益が少ないことを強調し、「ダム建設中止は政治判断でやるしかない」と話した。
住民の中には「ダムが欲しいわけじゃないが、住民の人数も減った中でやっていくには助成が必要だ」と、建設中止で国から生活再建の費用が助成されなくなることへの懸念を示す人もいた。