八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会、都県知事に声明文発送

2009年8月14日
 民主党が八ッ場ダム中止をマニフェストに掲げたことから、国土交通省とともに八ッ場ダムを推進してきた関係都県の知事から、ダム中止に反発する発言が相次いでいます。これに対して、本日、八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会は群馬県庁内で記者会見を開き、知事らに強く抗議する声明文を発表しました。この声明文は、関係都県の中でこの間、八ッ場ダム中止に反対する発言を行ってきた石原慎太郎東京都知事、森田健作千葉県知事、上田清司埼玉県知事、大沢正明群馬県知事宛に送付されました。

 声明文を転載します。

 八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会  
 代表世話人 関口 茂樹
 事務局長 角倉 邦良
 〒370-2132 群馬県高崎市吉井町吉井547-3

 八ッ場ダムの是非が総選挙の争点になってきた今、関係都県知事の発言がマスコミを通じて目立つようになってきた。八ッ場ダムの水利権に関して、「八ッ場ダムが中止になれば暫定水利権は消滅するが、それでもよいのか、水はいらないのか」や、「ダム中止とともに関連事業も中止となり、すべてが無駄になってしまう」などの発言である。これらは、なんとしてもダム事業を推進しようとする国土交通省の意向を受けての発言であり、まことに遺憾なことである。
 暫定水利権の85%は、農業用水転用による水利権の非かんがい期(冬季)の手当てである。水に余裕のある非かんがい期の暫定水利権については、国がそのまま水利権を許可すれば済むだけのことである。
 また藤岡市の通年の暫定水利権は、八ッ場ダムとは関係ない川筋の違う神流川から取水しているものであるから、許可水利権とすることに何の問題もない。
 時の経過の上に積み上げられてきた生活再建及び地域振興の関連事業を可能な限り尊重することは当然のことであり、そのための法律をつくり、長い間計り知れない苦しみを受けてきた水没予定地住民をはじめとする関係者の皆さんが、将来に希望をもち、一日も早く安心して暮らせるよう、最大の努力を払うことが国と関係都県のやるべきことであり、かつ責任である。
当初のダム計画発表から、すでに半世紀あまりが経過し、八ッ場ダムを取り巻く環境は大きく変わった。今や不要不急の公共事業の代表が八ッ場ダムである。本体工事の建設は、『百害あって一利なし』。ダムにより貴重な山河を失うことになる群馬県には、特にその言葉が当てはまる。
 群馬県、埼玉県の知事が「ダムが中止になれば暫定水利権がなくなる」と叫ぶのは、暫定水利権の実体を知らない暴言である。また、国の責任で大幅に遅れた本ダム事業は、ダム本体工事が中止になっても関連事業は継続するべきであり、「ダム計画が中止になれば、関連事業もすべて止まる」という発言はきわめて無責任であり、国や関係都県が発してはならないものである。これらの発言に対して、強く反省を求める。