八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

八ツ場ダム受注企業に国交省OB93人が再就職

 八ッ場ダムに関連する天下りについて、マスコミでは9月以来、様々な数字が取り上げられてきましたが、衆議院国土交通委員会の委員である村井宗明議員(民主党)の資料請求により、国交省の正式な数字が報道されました。

◆2009年11月10日 日本経済新聞より転載
「八ツ場ダム受注企業に国交省OB93人が再就職」
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091110AT3S1002810112009.html

国土交通省は10日、2004~08年の5年間で八ツ場ダム建設に関する落札額1000万円以上の工事や事業を受注した企業に、同省のOB93人が再就職していることを明らかにした。同省が村井宗明衆院議員からの資料請求に答えた。

 再就職者数は、改正前の国家公務員制度により人事院の承認を受けて再就職したOBの人数や、同省の公表資料を基に計上。最も再就職者が多かったのは財団法人海洋架橋・橋梁(きょうりょう)調査会の9人だった。

◆2009年11月10日 共同通信ニュースより転載
「国交省OB93人が天下り 八ツ場ダム関連工事で」
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111001000978.html

 前原誠司国土交通相が中止を表明している八ツ場ダム(群馬県長野原町)事業をめぐり、2004年4月から09年3月までに1千万円以上の関連工事や業務を受注した業者45社に国交省OB計93人が再就職していたことが10日、同省がまとめた資料で分かった。孫請け企業や受注額が一千万円未満の業者も加えると、天下り数はさらに増加する可能性がある。

 総事業費が約4600億円に上る巨額事業をめぐって国交省と業者の不透明な関係が指摘されそうだ。

 資料は民主党が国交省に提出を求めた。民主党は受注業者から自民党議員への献金も調査しており、天下りとともに国会審議で指摘する予定。事業中止に向け前原氏を後押しする狙いもありそうだ。

 資料によると、天下りを最も受け入れているのは財団法人「海洋架橋・橋梁調査会」の9人。橋の施工技術検討業務2件で計3500万を受注、専務理事に地方整備局長経験者、非常勤理事に元国土庁事務次官らが就任していた。

 約5億円を受注した財団法人「ダム水源地環境整備センター」、社団法人「関東建設弘済会」は、それぞれ7人と6人。国交省所管の公益法人が上位を占めた。

◆村井宗明議員のブログ 2009年10月30日 「八ッ場ダムの天下り資料」↓
http://muneaki.jp/blog/index.php?itemid=282

八ツ場ダムの調査・検討に注目が集まっています。今回も資料が届きました。
八ツ場ダムが天下りの聖地ではないかというマスコミの指摘があり、その真偽についての資料が渡されました。
八ツ場ダム受注業者への天下り人数についての食い違いがありました。マスコミは176人と報道しています。しかし、国交省からは87人という資料でした。
その違いの原因は、国交省は03年~05年の3年間にのみ限定して公表したからでした。
再度、過去10年間にわたっての事実を公表してくださいとお願いしたところ、難色を示されました。しかし、近日中に公表することを約束して下さりました。
国交省の誠意ある事実公表を国民は期待しています。