八ッ場ダム関係都県の議会では現在、来年度の予算案について審議中です。栃木県をのぞく1都4県では、「みんなで渡ればこわくない」とばかりに、国が中止方針を明らかにしている八ッ場ダムの本体工事費を予算案に盛り込んでおり、各都県議会の民主党系議員の判断が注目されます。民主党県議団が反対方針を決定した千葉県の記事を転載します。
☆関係都県の負担額の試算をこちらのページに掲載しています。↓
https://yamba-net.org/wp/modules/budget/
◆2010年3月6日 東京新聞千葉版より転載
ー予算案 反対の方針 民主党県議団『八ッ場ダム』計上でー
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20100306/CK2010030602000084.html
民主党県議団は五日の議員総会で、県の二〇一〇年度当初予算案に反対する方針を決めた。民主党政権が建設中止の方針を打ち出した八ッ場(やんば)ダム(群馬県)の本体工事費が計上されているのが主な要因。
県議団の田中信行政調会長は総会後、「国が中止する八ッ場ダムに予算付けする必要はない」と報道陣に説明した。県議団が先月、県の二十四事業を対象に行った模擬事業仕分けの結果も踏まえて判断し、反対方針に異論は出なかったという。
県議団は県の〇九年度二月補正予算案にも反対する方針。田中政調会長は補正予算案に反対する理由について「〇九年度の国の交付金を財政調整基金に繰り入れ、一〇年度に使うのは地方財政法四、七条に違反している」と述べた。 (小林孝一郎)
◆2010年3月5日 毎日新聞茨城版より転載
ー群馬・八ッ場ダム建設:「予算計上は適切」 直轄負担金で知事見解 /茨城ー
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20100305ddlk08010080000c.html
橋本昌知事は4日の県議会で、事業が一時凍結された八ッ場ダム(群馬県長野原町)の直轄負担金10億4700万円を10年度当初予算案に計上したことについて「国は基本計画を変更していないことなどから、予算計上は適切」と述べた。
本会議で青山大人県議(民主)の一般質問に答えた。青山県議は、国による事業の再検証でダム建設が中止になる可能性に触れ「本体工事費は事業の継続が決まってから本来補正予算で計上すべきだ」とし、財政の健全運営の義務を定めた地方財政法2条への抵触の恐れを指摘した。
これに対し、橋本知事は、計上した負担金に「本体工事費が含まれると推測する」とした上で、「(同法に)何ら抵触するものではなく、(ダム建設にかかわる)他県でも同様の取り扱いをしている。想定される予算は最初から計上するのが適切」と説明した。また、国から具体的な説明がないことに触れ「的確な情報の発信が行われるよう(国に)働きかけてほしい」と、国政与党の民主党所属の青山県議に逆に要望した。【高橋慶浩】