八ッ場ダム”一社応札”4割 競争 名ばかり

 衆議院国土交通委員会で八ッ場ダムの高落札率、ダム推進議員へのダムマネーの還流が明るみに出る中で、さらに八ッ場ダムの入札の不透明さが新聞で指摘されています。3月5日には衆議院国土交通委員会において、中島正純議員がこの問題を改めて取り上げました。
 八ッ場ダムの入札については、かねてより問題が指摘されてきましたが、それと同時に群馬県内では、中小業者にとって八ッ場ダム関連の受注が必ずしも利益の上がる工事ではないということも指摘されてきています。とりわけ工事の難航する箇所では、危険が伴う上、再調査、工事のやり直しなどもあり、赤字を出している会社もあるといわれます。

■2010年3月3日 東京新聞一面より転載
ー八ツ場ダム、4割が「1社応札」 09年発注土木工事 同種工事 不自然な業者分散 問われる鳩山政権の態度 「一社ならやり直し」が適正ー
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010030390113115.html

 八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)に関し、2009年に国が発注した土木工事66件の一般競争入札で、約4割が1社しか入札価格を提示しない「1社応札」だったことが2日、分かった。全入札の平均落札率(予定価格に対する落札価格の率の平均)も約95%と高かった。

 市民団体「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」の調査を基に、本紙がまとめた。

 同会は「『1社応札』が多くなれば一般競争入札の目的である競争原理が働かない」と批判。今後、談合の疑いが強い情報を会計検査院に提供し、必要な措置をとるよう働き掛けることを検討している。

 国土交通省関東地方整備局の「入札結果データ」によると、同局八ツ場ダム工事事務所が行った、契約日が09年1~12月末の土木工事の入札件数は66件。

 このうち、はじめから1社しか入札に参加しなかったのが17件、入札に参加した業者が1社を除いて入札を辞退し、結果的に1社しか入札価格を提示しなかったのが8件。計25件は全体の約4割にのぼる。

 関東地方整備局契約課では「結果的に1社応札になったものもあるが、入札は業者側がほかに応札業者がいるかどうか分からない状態で行っており、談合の事実はない」と、入札は適切に行われていると説明している。

 ただ同課は「(応札企業が)1社でいいかどうかについては、いろいろな角度から分析しており、資格要件の緩和や周知方法の検討など、対策も考えている」と、応札業者数を増やすための改善策も検討中であることを明らかにした。

 八ツ場ダムをめぐり、国は03年に、当初の事業費2110億円を4600億円まで増額すると公表した。

 しかし08年度末までに、付け替え国道の事業費執行率が89%に達しているにもかかわらず、09年度9月段階の完成区間は50%未満にとどまる。地滑り対策にも数百億円が必要と予想され、総事業費はさらに膨れあがる見込みだ。

■2010年3月3日 東京新聞「こちら特報部」より転載
ー八ッ場ダム”一社応札”4割 辞退だらけ不思議ー
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2010030302000083.html

■読売新聞サイト社会面より転載
ー八ッ場ダム工事「1社入札」3割、国交相検証へー
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100305-OYT1T00670.htm

 群馬県長野原町の八ッ場ダム建設工事で、前原国土交通相は1社しか参加しない、いわゆる「1社入札」について経緯を検証する方針を表明した。

 5日の衆院国土交通委員会で民主党の中島正純議員の質問に答えた。

 中島議員によると、2008年4月~今年1月に公表された予定価格250万円以上の工事と100万円以上の業務の入札のうち、最終的に1社しか参加しなかった入札が136件中44件あり、その平均落札率は96・11%だったという。(2010年3月5日13時27分 読売新聞)