八ッ場あしたの会では、昨年2009年6月2日、八ッ場ダム事業の費用便益費の計算に関する公開質問書「八ッ場ダム建設事業の費用便益比の計算に関する公開質問書」を国交省に送ったのですが、一年以上たっても回答が届きませんでしたので、7月29日に催促状を国交省現地事務所にファックスしました。
公開質問書の全文は、こちらに掲載しています。↓
https://yamba-net.org/wp/modules/news/index.php?page=article&storyid=601
8月12日、国交省より、同内容の質問が平成21年5月29日付け大河原雅子参議院議員による「供用開始遅延ダムおよび八ッ場ダム等に関する質問主意書」に含まれており、これに対する政府答弁として、平成21年6月9日付け「参議院議員大河原雅子君提出供用開始遅延ダムおよび八ッ場ダム等に関する質問に対する答弁書」を提出しているので、こちらを参照ください、とのファックスがありました。
昨年の大河原議員による質問主意書と内閣答弁は、参議院のホームページに掲載されています。
○ 質問主意書↓
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/171/syuh/s171186.htm
○ 政府答弁書↓
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/171/touh/t171186.htm
該当する八ッ場ダム事業の費用便益に関する質問は、大河原議員による質問主意書の質問「三」の項目にあります。上記の政府答弁書は、政権交代前に提出されたもので、これらの答弁は質問にまともに答えたものが少なく、八ッ場ダム事業の費用便益の問題についての疑問が解消されるものではありませんでした。
私たちは政権交代後、国土交通省から費用便益について新たな見解が公表されることを期待しましたが、そのような動きは一切ありませんでした。
今秋から始まるとされている八ッ場ダムの検証作業では、八ッ場ダムを推進してきた国交省関東地方整備局自らがコストを最重視して検証を行うこととされていますが、費用便益に関しても従来どおりの見解をベースとして検証作業が行われるのだとしたら、形ばかりの検証作業といわざるをえません。
政権が交代しても、官僚主導の河川行政はビクともしていないようです。