2011年2月4日 朝日新聞群馬版より転載
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581102040001
-八ツ場関連96億円 今年度並み―
必要性について検証中の八ツ場ダム(長野原町)関連では、凍結されているダム本体工事の建設費負担金約1億9千万円を含む総額96億9175万円を計上した。今年度と同水準だ。
本体工事費について大沢知事は「特定多目的ダム法に基づく基本計画は一切変更されていない。(ダム本体の)予算をつけない方がおかしい」と従来の見解を繰り返し、「生活再建事業と併せ、県としてはダム本体が一日も早く完成するよう取り組まなければいけない」と述べた。
地元の生活再建対策関連として、公共下水道や町道を整備する水源地域整備事業(水特事業)に27億3301万円▽JR長野原草津口駅の建て替えに2240万円▽川原湯温泉の宿泊助成の対象拡大や吾妻渓谷の遊歩道整備などの緊急支援策に2078万円――などを盛り込んだ。
長野原草津口駅はダム湖の上流端付近で水没しないが、水源地域の振興策として利水の受益都県などが出資する基金を使って一新される。新年度から3カ年計画で、JRや国の負担も含めた総事業費は14億3千万円を見込む。
ダム問題の長期化で疲弊する温泉街への緊急支援策として旅館の宿泊費を3千円補助する宿泊助成(1349万円)は、昨年10月から対象を通年に広げたのに続き、4月からは人数などの条件を緩和し、さらに利用を促す。
このほか、ダム建設を前提とした県の負担金は、治水・利水の受益都県が負担し合うダム建設事業費に12億100万円▽水特事業に2億6556万円▽基金事業に7478万円。