八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

河野太郎議員のブログより

 自民党の河野太郎衆院議員がブログで大畠国交大臣を痛烈に批判しています。

 国交省河川局はこれまで市民団体の公開質問書に回答しなかったり、忘れた頃に回答をよこすことがしばしばありましたが(今も二通の公開質問書のお返事待ちです)、このブログによれば、国会議員の質問主意書にもまともに答えていないようです。
 国交省が説明責任を果たさないのは、河野議員が喝破しているように、まともに答えられないので逃げるしかないからですが、国民のために奉仕する公務員という本来の職責とは無縁の、権力者としての傲慢な姿勢は、多くのマスコミが実態を報道しないことによって維持されています。
 河川官僚の犯罪行為も、国交省政務三役の怠慢も野放し状態のまま、八ッ場ダム計画は泥沼を突き進んでいます。「ここまで進んでいるのだから、後戻りするなど考えられない」というヘ理屈、何の裏づけもないダム必要論、反対意見の封じ込め、当局の発表をそのまま流すマスコミ、ツケはすべて国民にー時代が何十年も遡ったようなこんな危機的な状況を打開するために、真の政治家の活躍を期待します。

◆2011年2月15日 河野太郎ブログ ごまめの歯ぎしりより転載
https://www.taro.org/2011/02/post_924.php

 くそったれ大臣

 国土交通省河川局の犯罪がいよいよ曝かれようとしている。

 それを必死に隠しているのが河川局の官僚と新大臣大畠章宏である。民主党が掲げる政治主導は死んだ。

 馬淵前大臣の命じた調査によって、河川局の犯罪はもはや隠し通せなくなった。

 ところが馬淵大臣の辞任によって、新大臣与し易しとみた河川局は、突然、基本高水の世界に、第四紀火山岩層なるものを持ち出し、第四紀火山岩層は一時流出率0.5、土壌は飽和状態に達しないという新たな条件をひねり出した。

 ほーお、では、国土交通省はいつから第四紀火山岩層の影響を考慮して流出計算をするようになったのかという質問主意書を出した。すると河川局は、それに対して、調査に時間を要するため、お答えするのは困難であると回答してきた。

 河川局は、もはや逃れられなくなったので、逃げるしかないのだ。で、新しい国土交通大臣、大畠章宏大臣もこの答弁を認めたのだ。前任の馬淵大臣があれだけのリーダーシップを発揮して、問題を明らかにしたにもかかわらず、後任のこの腰抜け大臣は、時間がかかるからお答えは困難などという役人の責任逃れの答弁をそのまま認めた。

 馬淵大臣は、河川局長を週末の夜中、書類のある現地まで走らせ、大臣が納得するまで調べさせた。それがあの予算委員会の答弁につながった。新大臣は何をしたのか。何もしなかった!

 茨城県第五区、日立市、高萩市、北茨城市の有権者はこのことをきちんと知るべきだ。あなた方の選んだ代議士は、官僚の犯罪のもみ消しの先頭に立っている。

 国土交通省は、利根川水系と同様に、他の108水系においても第四紀火山岩層の影響を考慮した流出計算を行っているのかという質問に対し、調査に時間を要するため、お答えは困難である。どういう計算をやっているか、もはや答えれば手が後ろに回る事態になっている。

 他の水系で第四紀火山岩層の影響を考慮した計算を実施していないとすれば、それはなぜか。調査に時間を要するため、お答えは困難である。役人のこんな答弁を国交大臣は平気で認めている。何が政治主導か。