2012年2月23日
昨日、長崎県の石木ダム等についての国交省の有識者会議が開かれる予定でしたが、水没地権者、支援者らの傍聴要求を拒絶した国交省は、有識者会議を流会としました。
有識者会議流会の様子を伝えるユーチューブとTBSのニュースがネット上に掲載されています。八ッ場ダムは昨年末、この有識者会議が非公開で、わずか2時間の議論で国交省関東地方整備局の結論にお墨付きを与えたことによって本体工事の予算計上が認められました。
本日の八ッ場ダムの抗議集会では、石木ダムの地権者のお話もあります。
https://yamba-net.org/wp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1559
ユーチューブ
「今後の治水のあり方に関する有識者会議 石木ダム他 2012/02/22 」
http://www.youtube.com/watch?v=V-5OfmQEvFU&feature=youtu.be
◆2012年2月22日 TBS(映像あり)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4959720.html
-ダム検討会議、反対派抗議で異例の流会ー
国土交通省で開かれる予定だった4つのダムの建設の是非を検討する有識者会議が傍聴を求める反対派の抗議で議事に入れず、流会になる異例の事態となりました。
「私たちは50年間、ダムに反対し続けているんです。たった2時間くらいでどういった審議がされるか聞きたい。当たり前でしょう」(石木ダム地元住民)
国土交通省では午後6時から岐阜県の内ヶ谷ダムや長崎県の石木ダムなど4つのダムの建設の是非を検討する有識者会議が開かれる予定でした。
しかし、石木ダムの建設に反対する地元住民らが傍聴を求めて会議場に入ろうとしたことから、有識者会議は議事に入れないまま流会となりました。
ダム建設の是非を検討する国土交通省の有識者会議が流会になるのは今回が初めてで、日程を調整して改めて開催するとしています。
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《YouTubeの解説文》
2月22日、霞が関の国交省において、石木ダム(いしき 長崎)、安威川ダム(あいがわ 大阪)、内ヶ谷ダム(うちがたに 岐阜)、タイ原ダム(たいばる 沖縄)の4つのダムを検討する「今後の治水のあり方に関する有識者会議」が開かれる予定でした。
石木ダムの予定地では、地元に残る全13世帯が、「石木ダム建設絶対反対同盟」「ダムから故郷を守る会」をつくっています。
その会員で、ダムに50年反対してきた地権者のひとりが、会議の傍聴を求めて、長崎からはるばる訪ねてきました。事業者である長崎県は、石木ダム建設に有利な検討結果を出-し、それを受けての有識者会議が行われる。その場合、有識者会議が、地元自治体の意向に反する結果を出すことは、今までの様子から見て、ほぼありえない。50年間の反対運-動でどうにかとめてきたのに、2時間の有識者会議の場で、推進の結論を出されてしまうかもしれない。家や土地から強制的に追われることになる可能性が高い。それならば、そ-のことについてどのような議論がされるか、知る権利があると考えたからです。また「水源開発問題全国連絡会」のメンバーも駆けつけ、非公開である有識者会議に対し公開を迫-ったところ、会議は公開されず、中止になってしまいました。
「今後の治水のあり方に関する有識者会議」は、国民にはいまだ公開されておらず、肝心の地元住民も傍聴できず、しばらくして公開される議事録も委員の名前が書いてなく、密-室の中での会議です。
ようやくマスコミが入ることができるようになりましたが、2日前に会議予定が告知され、1日前までに申し込まなくてはいけないという、しぶしぶの公開具合です。
有識者会議の委員は、大学の教授など、忙しい方たちで構成されるため、日程は、前もって決まっているはずですが、なぜ、告知がぎりぎりなのでしょうか。これでは、公開し-ているといいがたい。なぜ、そこまでかたくなに非公開なのか、その理由はたいしてないように見えますが、もしあるのなら明らかにすべきです。そして早く公開できるよう努力-し、会議の透明化を進めるべきです。
会議の公開は原則です。
平成11年の閣議決定「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」には、「会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保する。特段の理由によ-り会議及び議事録を非公開とする場合には、その理由を明示するとともに、議事要旨を公開するものとする」とあります。
http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/990524singikai.html