2月22日、石木ダムなどの審議を行うことになっていた国交省の有識者会議が流会になったことについて、奥田建国土交通副大臣が述べた内容が会見録として国交省のホームページに掲載されています。
◆奥田副大臣会見要旨http://www.mlit.go.jp/report/interview/okudahukudaijin120227.html
2012年2月27日(月) 国土交通省会見室
奥田 建 副大臣
(問)ダム事業の是非を検証している有識者会議についてですが、先週開催される予定でしたが、一部の抗議活動を行う人の影響で中止になってしまいました。
このことに対する副大臣の御見解と、今後の対応について教えてください。
(答)少し遅れましたけれども、私も会議の方に向かわせていただきました。
委員の皆様の御出席をいただきながら、しっかりと会議を開始することができなかったことは大変残念に思います。
委員の皆さん方も、治水のあり方というものを一年近く考えていただいた中で、その検証プロセスといったものを確かめていただく会議でありますけれども、静かな環境の下で意見を交わしていただきたかったというのが自分の思いであります。
(問)今後の対応についてはいかがでしょうか。
(答)省内でも今後の対応ということを考えないといけませんけれども、次の実施時期などは全く白紙の状況です。
~~~転載終わり~
マスコミと副大臣とのやり取りを読むと、副大臣も有識者会議の委員も、そして記者クラブも、河川ムラに取り込まれている様子が見て取れます。
八ッ場ダムの再開決定を了承したのも、同じ国交省の有識者会議でした。
非公開で異論をさしはさむ余地を与えず、事務方の河川官僚が用意した結論にお墨付きを与えるだけの有識者会議は、ダム行政を守るための道具でしかありません。公開することすらできない会議によって、かけがえのない土地が不要なダムに沈められようとしています。
有識者会議の委員名簿はこちらです。 http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai1kai/dai1kai_siryou1.pdf
第1回今後の治水対策のあり方に関する有識者会議委員名簿
座長 中川博次京都大学名誉教授
委員 宇野尚雄岐阜大学名誉教授
三本木健治明海大学名誉教授
鈴木雅一東京大学大学院農学生命科学研究科教授
田中淳東京大学大学院
情報学環総合防災情報研究センター長・教授
辻本哲郎名古屋大学大学院工学研究科教授
道上正規鳥取大学名誉教授
森田朗東京大学公共政策大学院教授
山田正中央大学理工学部教授