前田国交大臣会見(有識者会議の非公開について)

 国交省のホームページに掲載された国交大臣の会見録の中から、ジャーナリストのまさのあつこさんが有識者会議の非公開問題について問い質した部分を転載します。
 前田大臣の答弁は、批判をやんわりとかわしつつ、責任を何気なく他者(有識者会議の御用学者や前原元大臣)に転嫁しています。経産省における原発に関する有識者会議と同様、ダム行政における有識者会議の方針も事務方を務める河川官僚が決めていることは、この間、広く知られるようになりました。大臣も有識者会議の委員と同様、河川官僚の番犬の役割を忠実に務めているわけですが、記者会見に参加したマスコミの記者から今回も何の質問もなかったことが、問題の根深さを表しています。

◆2012年3月2日(金)
 国土交通省会見室 前田武志 大臣
 http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin120302.html

(問)「今後の治水のあり方に関する有識者会議」についてお伺いします。
毎回、開催の二日前に通知がありまして、一日前に締め切りがあるという状態ですが、米国では会議公開法で1週間前までに通知をしなければならないとあります。

(答)米国のどのようなケースですか。

(問)米国では会議公開法という連邦の法律があります。
1週間前までには通知しなければならないとされています。
このような法律の必要性については大臣はどのようにお考えでしょうか。

(答)一般的な会議ということになると、そのような方向であるべきだと思いま
す。

(問)そうすると、「今後の治水のあり方に関する有識者会議」というのは、懇談会に相当するものだと思いますが、審議会ではなく、諮問機関であると思いますが、日本では法律はありませんが、1998年に「中央省庁改革基本法」に根拠を持つ閣議決定がなされております。
その中で「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」、それでは原則公開ということになっておりまして、これは審議会のみならず、別紙4において、諮問機関についても原則公開であるということが書かれております。
これについては、現状の規約では座長が非公開であればそれで良い、ということにしています。
閣議決定のほうが上だと思いますが、その点はどのようにお考えでしょうか。

(答)私はあまり、形式主義をとるつもりはございません。
それは会議の性格に応じてということになるかと思います。
一般論で言うと、申し上げたとおり公開すべき会議はどんどん公開すれば良いし、その場合にはきちんと1週間くらいの余裕を持てるように発表すべきだと思います。
ただ、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」、これは前原氏が大臣の時に作られたスキームにのっとって、そして、このような会議を設けて、座長を始め、人事も前原氏がされて、いわばこの面での非常に権威というよりも、バランスのとれた専門家である有識者を選ばれて行ない始めました。
そして、実態はこの中の皆さん方も、随分出ていただいているんです。
プレスには公開しています。
それは座長をはじめ、有識者会議が決めたスキームですから、それはそれで良いのではないのでしょうか。
もちろん中身については公開しております。

(問)閣議決定のほうが、座長という一有識者が決めた規約よりも上ではないのでしょうかということについての大臣の見解をお願いします。

(答)閣議でそのような方向になるべくしなさい、ということを決めているわけです。
この委員会の場合には、極めて専門的なことを有識者の方々が御自分の持っている知見と信念に基づいて議論をされるわけですから。

(問)それは非公開の理由にはならないのではないのでしょうか。

(答)私はそのように思いません。
私が判断するわけではありませんが、座長をはじめ委員の方々がそのように決められました。
しかし、いわゆる全く非公開の秘密会議だとか、そういうつもりは毛頭ないわけで、だからこそ、国民全般を代表し得ると言いますか、いろいろな各界、各層、あるいはいろいろな立場の方々もおられますが、そういう方々に伝わるよに、単に登録された記者クラブの人という話ではなしに、ジャーナリスト全般に対して公開しているわけです。
その決められた背景等を考えると、これはある意味、私は有識者の方々の良識ある判断でそういうことを決められたのだろうなと思います。出ておられるんでしょう、毎回。

(問)2月22日に石木ダムの地権者の方が13世帯を代表し、傍聴を希望して来られました。
そこでもし決まった場合は、自分は強制収用をされてしまうということで。
そのときに大臣は冒頭で挨拶に来られる予定でしたが、そのときはどちらにいらっしゃって、その判断にはどのように関わられたのかということをお聞かせください。

(答)私は、事務方の方から、そこには副大臣が出られますからということで、別の会議に出ていたと思います。
ちょっと調べてみないとわかりませんが。

(問)次第にはお名前が載っていたものですから。

(答)そうですか。