八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

平成24年度予算、八ッ場ダム本体工事費の配分見送り

2012年4月7日

 昨日、各ダムの今年度の当初予算が発表されました。

◆国土交通省のホームページ
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo05_hy_000132.html

 昨年12月末に国交省が公表した国直轄・水資源機構ダムの予算案はこちらに掲載されています。↓ http://www.mlit.go.jp/river/basic_info/yosan/gaiyou/yosan/h24/h24damyosan.pdf

 このほど国交省によって公表された資料のうち、八ッ場ダムについては、以下の資料に、「なお、八ッ場ダムについては、平成24 年度予算のうち、年度当初においては生活再建事業に必要な予算を配分」という説明があります。

◆「平成24年度 水管理・国土保全局関係予算配分概要」
http://www.mlit.go.jp/common/000207521.pdf の3ページ

 これは、官房長官裁定の条件がクリアされるまで、すなわち、利根川水系河川整備計画が策定されるまでは、本体工事の予算が凍結されることを意味していると考えられます。

 関連記事を転載します。

◆2012年4月7日 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E2E4E2E0868DE2E4E2E6E0E2E3E09797E0E2E2E2

 ー国交省、新規直轄道への予算配分2倍にー

 国土交通省は6日、2012年度予算の成立を受け、公共事業費の予算配分(箇所づけ)を公表した。昨年度から復活した新規直轄道路の整備への予算を今年度も継続させ、21事業に19億円を割り振る。配分額は昨年度の10億円に比べてほぼ2倍になった。

 ダム事業については、八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設を再開するのに伴い、生活再建のための費用を計上した。ただ利根川水系の河川整備計画の策定が始まっていないため、本体工事費の配分は現時点では見送った。

◆2012年4月7日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581204070001

 -八ツ場ダム予算 国交省が配分公表ー

 国土交通省は6日、2012年度予算についての配分概要を公表した。昨年末に建設再開が決まった八ツ場ダム(長野原町)について、水管理・国土保全局は「年度当初は生活再建事業に必要な予算を配分した」と説明している。

 同局によると、予算計上されている125億600万円のうち、生活再建事業として配分したのは107億600万円。

◆2012年4月7日 毎日新聞群馬版
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20120407ddlk10010109000c.html

 -八ッ場ダム建設:生活再建事業費107億600万円計上??国交省 /群馬ー

 国土交通省は6日、今年度の予算配分(箇所付け)を発表し、八ッ場ダム(長野原町)に生活再建事業費として107億600万円を計上した。一方、本体工事予算の執行条件として藤村修官房長官が示した利根川水系の河川整備計画が策定されていないため、本体工事関連費18億円は「年度当初の段階では計上しない」とした。

 利根川水系の河川整備計画は、民主党内で策定にかかわる国土交通省の有識者会議の委員にダム反対派を含めるよう求める声が上がり、策定の入り口段階で止まったままになっている。【奥山はるな】

◆2012年4月7日 上毛新聞一面

 -国交省 上武道路整備42億円 12年度予算本県配分 八ッ場本体はなしー

 国土交通省は6日、2012年度予算の本県関係事業の配分額を発表した。直轄事業の国道17号上武道路には42億5千万円と重点配分した。吾妻地域などを通る上信自動車道(補助事業)は県が事業費ベースで44億円を要求したものの27億5千万円にとどまった。八ッ場ダム(長野原町)は生活再建事業に107億円が盛り込まれたが、河川整備計画の策定などが再開条件となる本体関連工事費は配分されなかった。
 上武道路は前橋市内の未整備区間の用地買収、伊勢崎市内で4車線化などを進める。上信自動車道は国道353号金井バイパスが8億4千万円、国道145号吾妻西バイパスが6億4千万円などとなっており、主に用地買収に充てる。
 八ッ場ダムは、事務費を除く125億円のうち107億円を生活再建事業として使う。作業ヤード造成など本体工事に向けた関連工事18億円は、利根川流域の河川整備計画の策定などを見極めた上で執行する。
 東日本大震災を教訓に復興財源を使う防災事業では、橋梁耐震化などで12億9600万円を配分した。
 新規事業として本県と長野県にまたがる浅間山の火山砂防事業に7億円を盛り込んだ。長野原町と嬬恋村に、土石流などを防ぐための堤防を設ける。
 このほか主な直轄事業で国道50号前橋笠懸道路に6億円、国道18号高崎安中拡幅事業に3億2千万円。