2012年4月16日
八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会に所属する群馬県会議員らが昨日、八ッ場ダム予定地で見学会と学習会を開催しました。
関連記事とブログをご紹介します。
◆2012年4月16日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000001204160004
ー専門家「地滑りの危険」-八ツ場ダム-ー
「八ツ場ダムを考える1都5県議会議員の会」に所属する、見直し派の群馬県議たちが15日、長野原町の水没予定地で、見学会と学習会を開いた。県内外の議員や市民団体のメンバー、地元住民ら約60人が参加、もろいとされる現地の地質について、専門家から話を聞いた。複雑な思いを明かす地元住民もいた。
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八ツ場ダムは昨年末に政府が建設再開を決定。ただ、藤村修官房長官が掲げた裁定2項目のうち、地域振興に関する特別措置法案が閣議決定された一方、利根川水系の河川整備計画は表だった動きがない。
参加者は、JR川原湯温泉駅前に集合。応用地質研究会の中山俊雄さんや水問題研究家の嶋津暉之さんらの案内で、代替地や地滑りを起こした工事現場を見て回った。
中山さんは「酸性で赤みを帯びている土砂は、水をためれば、さらに地滑りを起こす危険性がある」と指摘した。
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複雑な思いを抱えながら参加した地元住民もいた。
長野原町川原畑の消防職員高山彰さん(58)は、ダムによる地域振興には懐疑的だが、見直し派団体の集会には、あまり参加してこなかったという。高山さんは、政府の建設再開決定で、ダム問題への関心が薄れていると感じている。
今もダムができれば水没する川原畑地区で家族と暮らす。地区にとどまり続ける世帯は数えるほどになった。「定年までの残り2年は、ここにとどまる。今も、ダムがいつできるか分からない状況なので、将来のことは退職してからゆっくり考える」と話した。
水没地区出身の町内の女性も「政治は信じられない」と憤る。政府の再開決定で、地元でもダムの賛否が話題になることは少なくなった。だが、ダム推進が大勢の地元の中で、若い世代を中心に「隠れ反対派」が増えていると思う。
「仲間はずれにされるのが嫌で、表立った声にならないだけ。政治家には期待できないので、『ダム反対』という世論の盛り上がりに期待するしかない」と話す。
議員の会会長の角倉邦良県議(リベラル群馬)は、参加者へのあいさつで「現地の安全性には問題があり、国会や県議会で取り上げていかないといけない」と主張。「議員、市民団体、地元住民が連携し、運動を再出発させたい」と訴えた。(小林誠一)
◆現地見学会の参加者のブログ
・http://blog.iwajilow.com/
安全だ、安全だ
・http://www.iwajilow.com/photo/view15.cgi
八ッ場ダムは安全なのか