愛媛県で進む国直轄の山鳥坂ダム事業に根強い反対の声

 愛媛県では、山鳥坂(やまとさか)ダムと鹿野川ダムの事業が進められています。
 山鳥坂ダムは1994年に基本計画が告示された国直轄のダム事業ですが、当初から必要性が疑問視されてきました。1998年には当時の与党三党(自民党・公明党・保守党)が中止を勧告しましたが、加計問題でも知られる加戸守行知事(1999~2010年)の強硬な働き掛けにより、計画が継続された、いわくつきの事業です。
 2009年に誕生した民主党政権は、全国のダム事業の見直しを掲げ、山鳥坂ダム中止の可能性が再び高まりました。愛媛県の中村時弘知事は、政局に揺れるダム予定地住民を支援するため、ダム事業と切り離した生活基盤緊急支援事業を開始しましたが、国交省は2013年、山鳥坂ダムの「事業継続」を決定しました。
 当初予定されていた治水・利水を合わせた多目的ダムから、「利水」が抜け、「治水」目的のみのダム事業として進められ、2008年より道路の付け替えなどの関連工事が始まっています。現在のダム計画では完成は2026年度が予定されていますが、公式サイトには完成予定年度も事業費も書かれていません。

 国交省四国地方整備局 山鳥坂ダム事業
 http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/yamatosakadam/index.html

 民主党政権時代の愛媛新聞の社説は、当時の山鳥坂ダムをめぐる状況を知る上で参考になります。
 https://yamba-net.org/wp/38643/
 2011年02月19日 愛媛新聞特集社説「山鳥坂ダム住民支援 建設を前提とせず生活再建を」

 鹿野川ダムは山鳥坂ダムと同じ肱川に、1958年に国が建設しました。現在、国交省四国地方整備局は山鳥坂ダムの関連事業とともに、鹿野川ダムの改造事業を行っています。
 http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/kanogawadam01/index.html

 利権のために推進されるダム事業は、不要との声が根強く、河川環境の悪化も心配されています。

◆2018年5月27日 愛媛新聞(共同通信配信)
 https://www.47news.jp/localnews/2392695.html
ー山鳥坂ダム反対 「市民の会」が18年度計画 国や県に要請へー

 愛媛県大洲市の山鳥坂ダム建設に反対する市民らでつくる「山鳥坂ダムはいらない市民の会」(楠崎隆教代表、52人)は26日、同市東大洲の市総合福祉センターで総会を開いた。山鳥坂ダム建設と併せ、2018年度中に通水試験が見込まれる鹿野川ダム(同市)の洪水吐(ばき)トンネルへの反対運動をさらに推進し、国や県、市への申し入れや肱川の現況を監視することなども盛り込んだ18年度活動計画を決めた。