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あわや大量放流、和歌山県営・七川ダムの運用検証へ

 8月23日の台風20号で、和歌山県営の七川(しちかわ)ダム(1959年竣工)が緊急放流の直前までいっていたため、仁坂知事がダムの運用について検証すると述べていることが報道されています。
 七川(しちかわ)ダムは総貯水容量3080万㎥のダムです。以下の表は、和歌山県営ダムの諸データを示したものです。

 

◆2018年8月24日 紀伊民報
http://www.agara.co.jp/news/daily/?i=357117
ーあわや大量放流 七川ダムの運用検証へー

  23日夜に和歌山県内に接近した台風20号の影響で、県は古座川町の七川ダムについて、緊急的に大量に放流する「異常洪水時防災操作」(ただし書き操作)について協議した。結果的に大量放流を回避できたが、仁坂吉伸知事は、今後短期間の豪雨にも対応できるよう、ダムの運用面について検証する考えを示した。

 県は24日午前、県庁で災害対策本部会議を開き、県の各部署や通信、電力、鉄道の関係機関から、県内の被害状況や対応について報告を受けた。

 県土整備部は県管理のダムについて、大雨に対応するため、23日昼から水位を下げていたと説明。七川ダムについては午後11時半から「ただし書き操作」への移行を目指すよう関係機関と調整。その後、沿岸の串本町と古座川町に対し、操作に移るので住民への避難指示の判断材料にするよう連絡。流入量は24日午前0時10分に最大となったが、その後減少したため、操作に移行せず、4時54分に回避した。

 仁坂知事は「覚悟していたが想像以上に短期間で特に南の方で雨が降り、『ただし書き操作』になりそうだったので肝がつぶれた。ダムを管理する関係者はよくやってくれたと感謝している。危ないので避難してもらったが(回避して)やれやれということだった」とした。一方「運用についてじっくり検証してみる必要がある。あんな短期間ですごい雨が降り、ダムがあっという間に危なくなったのはショックだ。改善する余地はないか考えていきたい」と話した。

◆2018年8月24日0時23分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180824/k10011589521000.html
ー和歌山 古座川町の七川ダム 緊急操作の可能性ー

 和歌山県古座川町にある七川ダムの水位が急激に上昇しているとして、和歌山県は、今後、ダムに流れ込む大量の水を放流する緊急の操作、「異常洪水時防災操作」を行う可能性があると発表しました。

 和歌山県は、下流の古座川の流域で大規模な氾濫が起きるおそれがあるとして、厳重な警戒を呼びかけています。