浜松市は下水道事業に続いて、水道事業の民営化を考えていましたが、市民の反対もあって、その議論を延期することになりました。
こうした動きの背景に、4月7日に行われる浜松市長選があるようです。
「浜松市の水道民営化を考えるネットワーク」によれば、1月31日に浜松市長が行った記者会見は、「白紙撤回ではなく、今は検討をストップする」という内容であったとのことで、この間、民営化に反対してきた同ネットワークは、浜松市が「水道コンセッションは断念する」と決めるまでは、活動を継続するとのことです。
〈参考〉浜松市の水道民営化を考えるネットワーク」サイトより、「市長の記者会見について」
水道等の民営化(施設運営権の譲渡)の実際ー浜松市と宮城県のケース
◆2019年1月28日 静岡朝日テレビ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190128-00010001-satvv-l22
ー浜松市の水道民営化委託の議論延期へー
浜松市長選への出馬を表明している鈴木康友市長が、水道事業を民間委託する議論を当面、延期する方針を固めたことがわかりました。
浜松市は去年4月、公共施設の所有権を持ったまま民間に運営を委託するコンセッション方式を、全国で初めて下水道事業に導入しました。鈴木市長は、生活用水の上水道にも導入するかどうか当初、今年度中に判断する方針でしたが、市議会や市民団体から反対の声が上がっていました。
関係者によりますと鈴木市長は、上水道へのコンセッション方式導入の議論を期限を設けずに延期するということです。
その背景には、4月7日に行われる浜松市長選挙があります。
市長選に立候補を表明している市議会最大会派・自民党浜松の山本遼太郎市議はコンセッション方式に反対しています。
自民党浜松・山本遼太郎市議:「市としても十分な説明責任を果たしていないまま、このような結論になるのは疑問。そういったことに我々の税金を使ってやろうとしていたのかという気持ち。」
関係者によりますと4選を目指す鈴木市長陣営は、水道のコンセッション方式には「安全性が損なわれる」など女性の反対が強いことを懸念していて、山本市議に選挙の争点とされることを避ける狙いがあるとみられています。
鈴木市長は31日の定例会見で説明したいとしています。
2019年1月31日 共同通信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190131-00000098-kyodonews-soci
ー浜松・上水道民間売却、議論延期 市民の理解進まずー
上水道事業の民間企業への売却を検討していた浜松市は31日、導入に向けた議論を当面延期すると発表した。料金高騰や水質悪化を懸念する声が上がり、市民の理解が進んでいないことが理由という。市議会最大会派の自民党も議会で慎重姿勢を示していた。
水道事業を巡り、浜松市は昨年4月、自治体が公共施設の所有権を持ったまま運営権を民間企業に売却する「コンセッション方式」を、全国で初めて一部の下水道処理施設に取り入れた。上水道事業にも同方式を導入するかどうかを2018年度中に決める方針を示していた。