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長崎県の川棚町議選、石木ダム反対の地権者トップ当選 

 石木ダム予定地を抱える長崎県川棚町では、昨日の町議会議員選挙で、ダム予定地に住む炭谷猛さんがトップ当選を果たしました。
 現地を取材してきたカメラマンの村山嘉昭さんが以前、炭谷さんの故郷への想いを綴った記事をこちらでお読みいただけます。
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 ★ 「骨のかけらと故郷への思い」

 こちらは市民団体「石木川まもり隊」による今回の選挙報告です。
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 ★「川棚町議選で、地権者トップ当選!」
  
 関連記事をお伝えします。

◆2019年4月22日 長崎新聞
https://this.kiji.is/492890811789755489?c=39546741839462401
ー川棚町議選 ダム反対 炭谷さんトップー

 「当選だ」-。定数14に対し、16人が争った東彼川棚町議選。県と佐世保市が同町に計画する石木ダムの建設予定地の反対地権者で、無所属新人の炭谷猛さんがトップで初当選し、選挙事務所で仲間らと議席獲得を喜んだ。
 建設予定地である川原地区では反対住民13世帯が暮らすが、県は宅地を含む土地の収用手続きを進めている。「町民の土地が奪われようとしているのに、町も議会も黙ったままだ」と不信感を募らせていた。
 反対住民の思いや現状を知ってもらい、ダム問題について考えてもらおうと、2年前から町内各地で学習会を重ねた。世論の広がりを感じ、町議選への出馬を決意。同地区住民や反対運動の支援者の協力を得ながら町中を駆け回り、「自然豊かな川棚にダムは要らない」と声をからした。
 炭谷さんは選挙事務所で万歳し、「ダムは要らないという声が町民の信任を得た。しっかり反対の声を訴えていく」と言葉に力を込めた。

◆2019年4月22日 テレビ長崎
http://www.ktn.co.jp/news/20190422244219/

 21日は、県内6つの市や町の議員選挙も行われました。このうち川棚町議会議員選挙では、県が進める石木ダムに反対する地権者がトップ当選を果たしました。

川棚町議選では、石木ダムの建設予定地に住む炭谷猛さんが、初めて選挙に出馬。14のイスをめぐり16人で争った選挙戦でダムの建設反対を訴え、トップで当選しました。

川棚町議選で初当選 石木ダム反対地権者 炭谷猛氏「はっきり石木ダムはいらないということに対して支持を寄せていただいたということは、しっかりやっていけよと、背中を押していただいた形になったと思います」

炭谷さんは、まずは町内で石木ダムの議論を深めていきたいとしています。

◆2019年4月23日 朝日新聞長崎版
https://digital.asahi.com/articles/ASM4Q3H7KM4QTOLB003.html?fbclid=IwAR1zwJ86Mw3nLi85hsdK1atvzVgrv8gKS46zWbPtLpVAD0xQtij3jFw5quQ
ー石木ダム反対の地権者 川棚町議選でトップ当選ー

 長崎県川棚町議選では、石木ダムに反対する予定地地権者の炭谷(すみや)猛さん(68)=無所属新顔=が795票を得てトップ当選した。反対地権者から町議が誕生するのは初めて。議会での今後の論議の行方が注目される。

 県と佐世保市が計画する石木ダム予定地では、県による土地や家屋の収用手続きや、県道のつけ替え工事が進む。こうした現実がある一方、炭谷さんにはダムをめぐる議会の論議は低調に映った。「このまま黙っていていいのか」と、出馬に踏み切った。

 周囲に出馬意向を伝えたのが3月下旬と遅かったことに加え、初の選挙戦で「手応えはさっぱり分からない」状態だったが、結果はトップ当選。「町民が、ダムは要らない、という風を出した。町民の声を届ける責任がある。がんばっていきたい」(福岡泰雄)