長野原町130周年式典、群馬県知事は未来への八ッ場ダム貢献を期待

 八ッ場ダム予定地を抱える群馬県長野原町は、1898年に誕生したとのことで、昨年12月に八ッ場ダム事業で整備した住民総合センターで、さる19日に130周年記念式典を開催しました。
 1952年に最初の計画が発表された八ッ場ダムは、長野原町の過去に大きな影を落としてきました。地元紙は、式典に際し、萩原町長も大沢群馬県知事も、八ッ場ダムが長野原町の未来に貢献することに期待するメッセージを発信していることを伝えています。

◆2019年5月20日 上毛新聞 (紙面より転載)
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/132713
ー八ツ場ダム 未来へ貢献 長野原町 町制施行130年で式典ー

 群馬県長野原町は19日、町制施行130周年記念式典を町住民総合センターで開き、町民や関係者ら約200人が訪れ節目を祝った。萩原睦男町長や大沢正明知事が出席。町が70年近く翻弄ほんろうされてきた八ツ場ダムの完成が本年度末に近づいていることに触れ、歩みを振り返った。

 式典で萩原町長は「八ツ場ダム事業も一定の区切りを迎える。オール長野原の精神で、もっと前へ町を躍進すべく全力を尽くしたい」とあいさつ。大沢知事は「130年の半分はダムの建設と生活再建に奔走した歴史だった。今後はダムが大きな地域の観光資源として貢献してくれると思っている」と期待を寄せた。

 式典は和太鼓演奏のアトラクションで幕開け。個人や団体に感謝状を贈呈した。ステージイベントや願い事を書いた風船飛ばしも行われ、町民が楽しいひと時を過ごした。

 町は1898(明治22)年、近隣の1町9村が合併して誕生した。八ッ場ダムは1952年に計画が発表され、2020年春に完成の予定。

—転載終わり—

 5月16日の上毛新聞は、長野原町130周年を伝える以下の記事が掲載されました。記事には、5月18日に八ッ場大橋周辺で開かれた前夜祭の告知も載っていました。

 この記事では、八ッ場大橋からバンジージャンプを跳ぶ萩原町長の写真が大きく取り上げられており、萩原町長の顔写真に添えて、以下の文章も掲載されていました。

「明治22年に長野原町が誕生して130周年の節目の年に、元号が替わり、八ッ場ダムが完成します。大型観光企画「群馬ディスティネーションキャンペーン」が行われるなど、いろいろなことが重なります。こんな時は足元を固めつつ、打って出ることも大切。前夜祭や式典をはじめ、さまざまな機会をとらえて「小さな町だけど頑張ってます」と、発信していきます。
 明るい話題を積極的に提供していかなければならないとも思っています。八ッ場ダムを「問題」ではなく「ブランド」として発信していくのもその一環。そうした思いから、先月20日の「八ッ場バンジー」オープニングでファーストジャンプに挑戦させていただきました。
 「今だけ、ココだけ、あなただけ」というキャッチコピーの下、インフラツーリズムが定着してきました。八ッ場バンジーで106㍍の高さを体験できるのは今シーズンのみ。「今だけ、ココだけ、あなただけ」を多くの皆さんに体感し、楽しんでいただければ幸いです。」

 「八ッ場ダムを”問題”ではなく”ブランド”として発信」していこうとしている長野原町にとって、八ッ場ダムの問題を発信しているこのホームページは目障りな存在かもしれません。これまで60年以上の歳月を八ッ場ダムに翻弄され、ダム予定地の多くの住民が犠牲となってきた地元では、ダム完成後は国交省や群馬県がPRしてきたように、地元の地域振興に貢献することを期待するのは当然です。

 けれども、長野原町の意思とは関係なく、八ッ場ダムの抱える問題は多々あります。ダム予定地周辺の脆弱な地質、ダム湖の水質、地域の人口減少と高齢化、膨大なインフラの維持管理費など、地元にとって抜き差しならない問題がダム完成によって解消するわけではありません。