八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

石木ダム予定地の強制収用反対 議員連盟が旗揚げ

 「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」が発足したとのニュースを各社が報道しています。議連への参加者は73名にも上るとのことです。テレビ局の動画も配信されています。

◆2019年9月15日 朝日新聞長崎版
https://digital.asahi.com/articles/ASM9G447DM9GTOLB001.html
ー石木ダム予定地の強制収用反対 議員連盟が旗揚げー

  長崎県と佐世保市が同県川棚町で建設を進める石木ダムの水没予定地で暮らす住民の土地所有権消滅が19日に迫る中、土地の強制収用に反対する議員連盟が14日、長崎市で設立総会を開いた。今後、現地で勉強会をしたり、行政代執行を判断する県への申し入れをしたりする方針だ。

 13世帯約60人が暮らす、水没予定地の同町川原(こうばる)地区などの土地は、19日が過ぎると地権者の土地所有権が消滅し、国に移る。明け渡し期限の11月18日までに住民が立ち退かない場合に、県が強制的に排除する行政代執行を行うかどうかが焦点になっている。

 総会には長崎市や佐世保市、諫早市などから約30人が集結。ダム事業への賛否ではなく、行政代執行による強権的な収用手法に反対することを確認した。

 登壇した議員は「行政代執行は人権問題だ」「党派を超えて協力しよう」などと訴えた。賛同議員は、県内外の国会議員や地方議員計73人(13日時点)。地権者の炭谷猛・川棚町議や前滋賀県知事の嘉田由紀子参院議員なども名を連ねた。

 総会後に県庁で記者会見した波佐見町議の城後光代表は「強制力を使って土地を奪い取る行為はおかしいと思う議員が集まった。人間の権利を守ることは(自治体関係なく)議員が訴えるべき課題だ」と述べた。現在は与党議員は参加していないが、党派を超えて参加を呼びかけるという。(小川直樹)

◆2019年9月15日 長崎新聞
https://www.nagasaki-np.co.jp/kijis/?kijiid=545784451546760289
ー「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」設立 長崎県内外73人、国会議員もー

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、家屋撤去や住民の排除といった行政代執行に反対する県内外の議員73人が14日、「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」を設立した。県への申し入れや勉強会の開催などを検討している。
 連盟はダム建設の賛否を問わず、県などが住民の土地の権利を取得する強制収用について疑問視する超党派の議員で結成。社民党の福島瑞穂副党首ら県外選出の国会議員5人も名を連ねた。
 メンバーは同日、長崎市内で設立総会を開催し、県庁で会見。代表の城後光(じょうごひかる)波佐見町議は「住民が納得しないまま進めるのはどうなのか。個人の権利の保護は議員が訴えるべきことだ」と主張。事務局長の山田博司県議は「現地ではダムよりも、もっと必要なことをしてほしいとの声もある」と述べた。
 代表代行で建設予定地の地権者でもある炭谷猛川棚町議は「同じ気持ちの人がこれだけいることに希望が出てきた。まだまだ頑張れる」と手応えを口にした。

◆2019年9月14日 NBC長崎放送
https://www.nbc-nagasaki.co.jp/nbcnews/detail/2858/
ー石木ダム事業で強制収用を許さない議員連盟設立ー

 東彼・川棚町に計画されている石木ダム事業で、土地の強制的な収容や、行政代執行に、人権上問題がないか考えて欲しいと訴える超党派の議員連盟が、きょう、設立されました。

 議連は、全国から5人の国会議員を含む超党派の73人が参加して設立されました。
呼びかけたのは、東彼3町の町議5人で、石木ダム事業では、住民の県への土地の明け渡し期限が、今月19日に迫っているため、強制的な措置の前に、「賛成・反対だけでなく、人権を侵害してまでダムが必要か議論して欲しい」と訴えました。
議連では、行政代執行が行われないよう知事や県に、申し入れを行いたいとしています。

◆2019年9月14日 KTNテレビ長崎
http://www.ktn.co.jp/news/20190914270468/
ー土地の明け渡し期限が迫る中…「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」が発足ー

 長崎県と佐世保市が東彼杵郡川棚町に計画している「石木ダム」の建設に必要な土地の明け渡し期限が迫る中、県のすすめ方に疑問を投げかける議員たちが、14日、連盟を立ちあげました。

 「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」は、東彼杵郡3町の議員が呼び掛けて、全国から73人が賛同しました。

 石木ダムをめぐっては、建設に反対する地権者に対し土地を明け渡すよう求める裁決が出されていて、今月19日を過ぎれば土地の所有権は県に移ります。

 しかし議員連盟は、強制的に立ち退かせる行政代執行は人権侵害にあたり、絶対に避けるべきといいます。

 石木ダム強制収用を許さない議員連盟 城後 光 代表「なぜ強制収用しないといけないのかという部分を議員同士で学び、それを世論に訴えていく」

 ダムに反対する地権者は、今月19日中村知事と面会し、建設中止を求める予定です。

◆2019年9月14日 朝日新聞長崎版
https://digital.asahi.com/articles/ASM9F5W4PM9FTOLB018.html?iref=pc_ss_date
ー座り込み700日に 石木ダム反対、炎天下で訴えー

 長崎県と佐世保市が川棚町で進める石木ダムの建設現場で、反対派住民らの座り込み活動が続いている。ダムの本体工事に先立ち、水没する県道の付け替え工事が始まったのが2010年3月末。数度の中断を挟みながら県とにらみ合ってきた。16年7月から続く第4次座り込みは13日、炎天下で700日目を迎えた。

 午前8時、「強制収用反対」などと書いたゼッケンをつけた住民らが付け替え道路の現場をふさぐように椅子を並べ始めた。水没予定地の主婦岩下すみ子さん(70)は、ノートのページ右上に700とナンバーを入れ、快晴を記す太陽のマークを描いた。瞬く間に30人ほどになった。60~70代が中心で、大半はダム予定地と周辺の住民。3割ほどが町外からの応援組だ。

 工事が進み、既成事実が積み重なるのを少しでも遅らせたいというのが、参加者に共通する思いだ。

 すぐ脇の作業道路をダンプカーが行き交い、砂ぼこりを立てる。強烈な日差しが参加者の背を焼く。午後には農作業も、通院もあり、行動は午前中の4時間。「私たちに阻止する力はない。抗議の意思表明です」

 9年半前の第1次座り込みから参加している佐世保市の宮野和徳さん(75)は「ダムから水をもらう佐世保市民としての、私自身の問題。応援組なんて考えていません」(原口晋也)