八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

東京都水道の給水量の実績と予測のグラフを更新

 トップページに掲載している「東京都水道の一人一日最大給水量の実績と予測のグラフ」を更新しました。

クリックするとデータがダウンロードできます。
https://yamba-net.org/wp/wp-content/uploads/2019/10/55103d4048a8318bd4dcf339e6ed7ba9.pdf

 一極集中が進む東京都ですが、水需要は大きく減少してきました。
 東京都水道の一日最大給水量は、最も多かった1992年度には617万㎥/日もありましたが、2018年度には470万m3/日へと、24%も減少しました。さらに今年度(2019年度、8月までの最大値)は459万m3/日に減少したことが、最新データで明らかになりました。
 東京都の給水人口は増加し続けてきているのですが、一人当たり一日最大給水量が最も多かった1992年度には522㎥/日もあったのが、今年度は340㎥/日程度にまで減ってきたことによるものです。一人当たり一日最大給水量の減少率は約35%にもなります。凄まじい減り方です。
 しかし、東京都水道局は八ッ場ダム事業と霞ヶ浦導水事業に参画する理由をつくるため、水需要の架空予測を続けています。

 八ッ場ダムは試験湛水が始まり、かけがえのない土地がダムに沈みつつあります。水没するのは残念だが、首都圏の水不足の問題がこれで解決するという話を聞きますが、東京をはじめとする首都圏の「都市用水の開発」という八ッ場ダム事業の主要目的は、水需要の実態とかけ離れた時代遅れのものであることがわかります。

 一人一日あたりの最大給水量が減少してきている原因は以下の通りです。
①節水型機器の普及等による節水の進行
②漏水防止対策による漏水の減少
③一年を通しての生活様式の平準化による給水量の変動幅の縮小