千葉県の市民団体からご案内いただきたイベントをお知らせします。
20周年記念 江戸川流域シンポジウム「川のネットワークとコウノトリ」
開催日 2013年7月27日(土) 13:20~
場 所 松戸商工会議所 5階大会
1994年より毎年開催され、20周年を迎えた「江戸川流域シンポジウム」(江戸川の自然環境を考える会主催・代表:田中利勝氏)。今回はこれを記念し、会場規模を拡大して開催します。
20周年記念のテーマは「川のネットワークとコウノトリ」。ゲストに「コウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラム」の代表理事を務める根本崇市長を招き、「コウノトリをシンボルとした自然再生」について講演していただくとともに、河川管理者である江戸川河川事務所、利根川上流河川事務所の両所長を交え、よりよい河川・湿地環境の再生について意見交換をします。
根本市長のコウノトリ・トキ構想は、田中氏らによる市民提案が発端
去る6月9日、野田市江川地区の飼育施設で、国の特別天然記念物コウノトリの卵がふ化し、ひなが誕生したと発表されました。コウノトリの野生復帰への取り組みは、根本野田市長の熱心な働きかけで組織され、今では30自治体が参加する「コウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラム」によって進められています。
これは単にコウノトリを飼育・放鳥することが目的ではなく、コウノトリと人間が共生する生態系豊かな環境を、首都を取り巻く関東エリアにつくり出そうというもの。実は、この取り組みのきっかけをつくったのがシンポジウム主催者の田中利勝氏です。
全国でも稀な90haの水田ビオトープが実現に踏み出した経緯
コウノトリ飼育の舞台となっている江川地区は、元は宅地開発計画が進められていた農地でした。しかし、開発事業者が破産。その機会をとらえ、田中氏が代表を務める「利根運河の生態系を守る会」が、全国でも類のない90haにおよぶ水田ビオトープの創生を図るプランを野田市に提案しました。このプランに賛同した根本市長は、その自然再生のシンボルにコウノトリを据え、より広域な環境保全を目指して自治体連合を呼びかけます。こうした経緯から今回、根本市長にゲストとして来ていただくことになりました。
もうひとつの大規模な湿地再生事業とラムサール条約
昨年7月、渡良瀬遊水地がラムサール条約に登録されました。渡良瀬遊水地は主に洪水対策を目的とした河川管理地ですが、河川管理地がラムサール条約に登録されるのは、わが国ではこれが初めての例です。
コウノトリをシンボルとした自然再生には、湿地、池沼、水田などの保全・再生と併せ、それらをつなぐ河川の環境保全が重要になります。
そこで渡良瀬遊水地の管理者である国土交通省利根川上流河川事務所の所長、須見徹太郎氏を招き、ラムサール登録までの経緯と今後の取り組みについて話をうかがい、河川の自然再生が私たちの生活に何をもたらすのか、そして再生の課題は何かを話し合います。