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長野原町の町長選告示、12年ぶりの選挙戦、19日投開票

 八ッ場ダムを抱える長野原町の町長選が告示されました。
 前町長の萩原睦男氏は、2014年から3期町長を務め、この間、2020年4月から八ッ場ダムは運用を開始しました。二期目、三期目は他に立候補者がいなかったため、選挙戦は行われませんでした。
 長野原町は吾妻川沿いの古くからの集落と浅間山麓の高原地帯という二つの異なる地域からなっています。もともと町内で最も住民が多かった吾妻川沿いの五つの集落のうち、二つの集落がダム建設により全水没、三つの集落が一部水没となったため、町の状況は大きく変わりました。萩原氏は浅間山麓の出身でしたが、次の町長はどうなるでしょうか。

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◆2026年4月15日 上毛新聞 紙面より転載
ー長野原町長選挙、12年ぶり選挙戦に、新人3人が届け出 人口減対策や行財政改革で論戦 町議補欠選挙は2人の争い 19日投開票ー

 任期満了に伴う群馬県の長野原町長選は14日告示され、いずれも無所属で、元町議の星河明彦氏(62)=林、元会社社長の山口次夫氏(67)=長野原、元副町長の梶野寛丈氏(51)=北軽井沢=の新人3人が届け出て、12年ぶりの選挙戦に突入した。人口減少対策、行財政改革などで論戦を繰り広げる。同じ日程で行う町議補選(欠員1)は新人と元職の計2人が届け出た。いずれも投開票は19日。

 星河氏は地元神社で必勝祈願をした後、午前10時20分ごろ、長野原の選挙事務所で第一声を上げた。上水道を活用した小型水力発電の導入、福祉や教育、地域組織の再編に力を注ぐと表明。「明るい未来のため、楽しいまちづくりを進める」と意気込んだ。その後は選挙カーで町内全域を遊説。街頭演説や交流サイト(SNS)で政策浸透を図る。

 山口氏は午前10時55分ごろ、長野原の自宅前で支持者らに向けて第一声。「人口が少なすぎて(いろいろな)ことを起こすのが難しい。子育てのしやすい町、暮らしやすい街をつくり上げたい」と主張し、支持を呼びかけた。その後は選挙カーで町内を遊説。中学時代の同級生が中心となって組織した後援会を核に、草の根選挙で支持拡大を図る。

 梶野氏は午前10時ごろ、北軽井沢で出陣式を開き第一声。「町に移住して20年になる。皆さんの声を大切に受け止め、一緒に街の未来をつくりたい。力を貸してほしい」とし、町に対する要望を直接聞く対話集会を定期的に開くと約束した。遊説で町内を巡り、副町長を約3年務めた実績をアピール。夕方には大津地区で街頭演説をした。

 期日前投票は15~18日(一部は16日から)、町内2カ所で行われる。
 13日現在の選挙人名簿登録者数は4415人(男2216人、女2199人)。

 長野原町長選立候補者
 星河明彦(62) 元町議 無新
 【略歴】元町議2期、元町監査役、元町議会運営委員会副委員長、元八ッ場ふるさと館取締役、高崎商業高校卒
 【公約】①暮らしを守る生活基盤の強化 ②子ども、高齢者に優しい町へ ③稼ぐ力を育てて町を元気に ④観光資源の磨き上げ

 山口次夫(67) 元会社社長 無新
 【略歴】元会社社長、元八ッ場ダム建設交渉委員、元固定資産評価審査委員、元交通指導員、元消防団員、中之条高卒
 【公約】①人口減少対策・定住促進 ②暮らしを支える生活支援 ③インフラ整備 ④教育環境の充実 ⑤北軽井沢・川原湯温泉の観光再生

 梶野寛丈(51) 元副町長 無新
 【略歴】元副町長、元町議1期、元北軽井沢小PTA会長、元町PTA連絡協議会長、日本体育大卒
 【公約】①少人数の対話集会を定期的に開催 ②町と行政区との連携強化 ③放課後英語塾の開設 ④若い世代が活躍できる場づくり

 長野原町議補選立候補者
 福嶋誠(71) 会社役員 無新
 浅井直輝(59) 自営業 無元①

◆4月17日 上毛新聞紙面より
ー長野原町長選ルポー

 任期満了に伴う群馬県長野原町長選には、いずれも無所属で元町議の星河明彦氏(62)=林、元会社社長の山口次夫氏(67)=長野原、元副町長の梶野寛丈氏(51)=北軽井沢=の新人3人が出馬した。選挙戦は12年ぶり、3人以上の争いは60年ぶりとなる。町人口が減る中、各陣営は町政の在り方や教育・子育て支援などをテーマに主張を展開する。(記事、写真は届け出順)

 星河氏は、地区ごとに遊説内容を変え、インフラ整備や観光・農業振興、小型水力発電の導入などを主張。15日の決起集会では「人口減を嘆かず、夢のある町政を」と呼びかけ、空飛ぶクルマの実証実験場の誘致に取り組む考えを示した。町議4人からの支援を受け、交流サイト(SNS)による政策発信にも力を入れる。
 山口氏は、教育の充実や行政改革を中心に訴える。勉強も教える子ども食堂の設置、インフラの寿命延伸などを挙げ、「無駄遣いをなくし、利益を上げる感覚が必要」と持論を展開。同級生らの支援を受けて草の根で支持拡大を図る一方、「しつこく声を出してもうるさがられる」(陣営幹部)と原則午後5時以降は遊説しない。
 梶野氏は、約3年間務めた副町長の実績や若さをアピール。「分断は何も生まない。地域の魅力をつなぎ合わせるべきだ」と強調する。公約には、4月に開校した英語教育を特色とした株式会社立小学校の有効活用、住民との定期的な対話集会などを掲げた。交通量の多い交差点などで街頭演説し、知名度アップを図る。
 3陣営とも、人口の多い北軽井沢地区の得票が勝負を分けると見ている。当選ラインは1200~1500票程度との見方が大勢だ。
 同じ日程で行われる町議補選(欠員1)は、新人の福嶋誠氏(74)と元職の浅井直輝氏(59)の一騎打ちとなった。町議会の在り方や教育施策などを訴えている。