健康に深刻な影響があるとされる鉛製の水道管についてのニュースが流れています。
そもそも鉛管が利用されている各家庭は、鉛製の水道管が自宅に使用されていること、鉛製の水道管が有害であるという事実、かつて水道事業を管轄していた厚労省が鉛管の使用ゼロを目標としていたという事実を把握していないのではないでしょうか。
群馬県の県庁所在地、前橋市のホームページでは鉛製の水道管を交換する場合の助成制度の案内が掲載されており、そこでは漏水の原因になることが多いと説明されていますが、人体への影響については触れられていません。
【参考】群馬県前橋市ホームページより 鉛製給水管取替工事の助成制度について
◆2026年5月23日 共同通信
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f2ecaa1284e994be7aed1479c4cdc77599d3df1
ー鉛製給水管3千キロ、撤去進まず 全国で残存、健康被害の恐れー
古い住宅などに設置され、健康被害の恐れもある鉛製給水管の撤去が進んでいない。国土交通省によると、2024年3月末時点で、47都道府県の総延長が少なくとも約3300キロ残存。近年は撤去のペースが鈍化している。同省は「速やかな解消に向けて自治体の取り組みを促したい」とし、自治体が使用実態を把握する作業の手引を26年度内に改定する。
給水管は道路下などの配水管から分岐して建物に水を引き込む役割で、物件所有者が所有、管理している。鉛の給水管はさびにくいため、明治時代から1980年代まで各地で設置されてきた。
一方、鉛は人体に蓄積しやすく、怒りっぽくなるなどの人格変化や歩行障害といった神経症状が生じることがある。
水道水に溶け込む恐れから、旧厚生省は89年、使用しないよう自治体向けに通知を出した。ただ、古い物件には残されており、国は別の材質への早期交換を促してきた。
03年時点の総延長1万6千キロ超から5年間で8千キロ超へと半減したが、その後は進捗が遅くなっている。
(補足)鉛管はサビに強く加工しやすいことから、水道普及当初から給水管(自治体の水道管から分岐後の管で個人が管理)として使用されてきた。 鉛は蓄積性の毒物で長期間摂取すると疲労、頭痛、関節痛、胃腸障害などの症状が現れる。とくに乳幼児や妊婦は影響を受けやすいとされる。
水質基準は、1992年まで1L当たり0.1mgだったが、2003年には同0.01mgに厳格化された。水道を所管していた厚生労働省(現在は国土交通省所管)は、水道事業の現状や見通しを示した2004年の「水道ビジョン」以降、鉛管を「早期にゼロに」という目標を掲げた。 自治体は鉛管の敷設を止め、取替え作業を順次行ってきたが、一部地域は依然として鉛管が残る。
原因は、給水管は前述のとおり個人所有のため、費用は原則個人負担(数万円から数十万円必要)。工事費など助成のある自治体もあるが、認知度が低くあまり利用されていない実態もある。