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国交省北陸地方整備局、管内162ダムについて事前放流等の協定締結

 首相官邸主導で、洪水の最中のダムの緊急放流を回避するための事前放流を行いやすくするルール作りが進められています。
 国土交通省の各地方整備局でも、洪水期を控え事前放流のための協定が締結されつつあります。関東地方整備局の協定についてはすでにこちらでお伝えしましたが、北陸地方整備局の状況を伝える記事を紹介します。

◆2020年6月2日 建設通信新聞
https://www.kensetsunews.com/archives/458194
ー11水系で治水協定締結/既存ダム洪水調整機能を強化/整備局と河川、ダム管理者らー

 北陸地方整備局などは、5月29日までに管内の11の一級水系と162ダムに関して、河川管理者、ダム管理者、関係利水者と既存ダムの洪水調整機能強化に関する治水協定を締結した。今後は関係者間の情報網の整備や、ハード・ソフト対策を組み合わせた水系ごとの工程表の作成などを進める。 治水協定の主な内容は、▽洪水調節機能強化の基本方針▽事前放流の実施方針▽緊急時の連絡体制▽情報共有のあり方▽水系内での弾力的な水の融通方法▽洪水調節機能の強化のための施設改良が必要な場合の対応--など。

 基本方針によると、情報網の整備については、各ダムの水位や流入量、放流量などリアルタイムのデータを国土交通省(地方整備局)に集約し、関係者間で共有することを目指す。国交省が4月に策定した事前放流ガイドラインに基づき、事前放流の操作方法などを各ダムの操作規定に反映する。

 また、利水容量を洪水調整へ最大限に活用するため、6月までに水系ごとにソフト・ハード対策を組み合わせた工程表を作成する。二級水系も工程表の作成を推進する。

 そのほか、水系全体の長時間先のダム流入量や下流河川の水位状況の予測精度向上に向けた技術、システム開発に取り組む。

 政府は、2019年11月に「既存ダムの洪水調節機能強化に向けた検討会議」を設置し、12月に「既存ダムの洪水調節機能の強化に向けた基本方針」を策定。複数の省庁が所管する全1460カ所のダムを対象に運用見直しに向けた検証を実施し、水害対策に使用可能な洪水調節容量を現在の3割から増やすことを目指している。

 協定締結水系は次のとおり。
 ▽荒川▽阿賀野川▽信濃川(上流域、中流域、下流域)▽関川▽黒部川▽常願寺川▽神通川▽庄川▽小矢部川▽手取川▽梯川。